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20251027
キャンパスライフ

【ふくらませ、大胆に。】未知の海に飛び込む"ファーストペンギンジ"

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福岡大学で学び、挑戦し、夢を追う学生たちに迫るインタビュー企画、「ふくらませ、大胆に。」

学びに向き合う姿勢や将来への想い、日々のキャンパスライフを通した一人一人の個性と成長をお伝えします。


久髙銀士さん(商学部経営学科4年次生)は、大学で出会った「防災」と「経営」という2つのテーマを通じて、人と社会をつなぐ力を培ってきた。

父親が医療関係の救護班として東日本大震災の現場に赴いた姿を見て育ち、命を守る行動を学生の立場から形にしたいと思った。そうして立ち上げたのが、学生団体「みらい防災プロジェクト(みらプロ)」だ。

大学入試では、福岡大学の他に長野県の公立大学にも合格をしていた。いずれを選んでも、故郷の沖縄からは離れる。親に経済的な負担を掛けるからには、自分がより多くの挑戦や経験が積める場所に行こうと決めた。

「大学時代に、あり得ないぐらい成長したいって思ってたんです」と、3年前の自分を振り返る。決め手となったのは、福大が提供する授業以外の多様なプログラムや経験の機会だ。

「みらプロ」の原点は、1年次に大学主催の夏期セミナーで訪れた東北地方。震災伝承館や仮設住宅を訪れ、福島大学の学生と交流する中で、12年を経てもなお防災に向き合う姿を目にする。

「“震災を風化させない”という言葉の重みを肌で感じた。伝えることの責任を意識した瞬間でした」。一緒にセミナーに参加していた他学部の学生から、学生チャレンジプロジェクトを活用して何かやってみようと誘われた。1秒も迷わず、活動を始めた。

「どうやって、無意識・無関心な学生にアプローチするのかっていうことを、一番考えました」と彼は話す。7人のメンバーは、その学びを同世代に伝えるため、福大周辺に特化した立体ハザードマップを制作し、学園祭で展示する。

「えっ!?オレが住んでるとこ、やばくない!?」

ハザードマップの真ん中にドンと大学を置いたことで、他人事が自分事に変わる。意識の低い人を、一歩前に進ませることができたと感じた。

防災食の試食会や備蓄品の展示を通して、学生たちに直接語り掛けることもした。

福大は災害時に、「命を守る場所」として指定緊急避難所になっている。学生の中で一人でも多く防災の知識を持っている人がいれば、所在する城南区だけにとどまらず、福岡市全体の被害を最小限に抑えられるのでは。学生の発信力や行動力で、防災に新しい風を起こせるのでは。

「SNSだけでは届かない。顔を合わせて話すと、ちゃんと伝わる」。

来場者に配布した緊急連絡カード付きステッカーも多くの反響を呼ぶ。「防災について初めて考えた」という声が少なからずあった。数字では測れない“対面の手応え”を実感した。

「知識よりも体験の中に人を動かす力がある」。この気付きは、後の卒論テーマ『EC時代の実店舗の価値』にも繋がっていく。

「防災」のほかに情熱を燃やしたのが「経営」。所属する経営学研究部では、途絶えていた全国研究発表会の再興に挑んだ。「福大の経営学研究部は75年の歴史があるんです。先輩方が築いた伝統を絶やしたくなかった」と語る。

その思いで仲間と動き出し、全国の大学にメッセージを送り、OB・OGや企業人に協力を仰いで東京での開催を実現した。会場探し・シナリオ作り・資金集めなど、学生だけで大会を運営するのは容易ではなかったが、やる程に第74代部長としての責任と手応えが増していった。

「一緒にやってくれる仲間がいたから達成できたんです」。入学前に誓ったとおり、また一つ、自分の成長に繋がる経験を積むことができた。

彼を支えた言葉がある。ゼミの先生が何度も繰り返し言っていた「迷ったらやってみろ」だ。「やってみて初めて分かることがある。挑戦しなければ成長もない」。

「一つの企画を動かすには、情熱だけでなく仕組みが要る。その両方を学べたのが大きかった」。

試行錯誤の中で磨かれたのが“逆算力”。目標を達成するためには、何が課題でそれをどう解決すべきか。理想を現実に変えるためのロードマップを描く力が身に付いた。

彼は、自らを“ファーストペンギンジ(銀士)”と呼ぶ。危険を恐れず最初に海へ飛び込むペンギンのように、誰よりも先に挑戦するという決意を込めた言葉だ。

「失敗してもいい。最初に飛び込めば、仲間が続いてくれる」。

春からはメーカーの企画営業職として、社会人としての一歩を踏み出す。将来的には大学で培った経験を生かして、自分の案を形にできるようなプロジェクトに関わりたいと考えている。

迷ったらやってみる。これからも“ファーストペンギンジ”の挑戦は続く。

【関連リンク】
公式Instagram(「ふくらませ、大胆に。」別企画掲載)
商学部ウェブサイト

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