福岡大学で学び、挑戦し、夢を追う学生たちに迫るインタビュー企画、「ふくらませ、大胆に。」
学びに向き合う姿勢や将来への想い、日々のキャンパスライフを通した一人一人の個性と成長をお伝えします。
「“縁”が次の挑戦を呼ぶ大学生活です」。
そう語るのは、人文学部英語学科4年次生の津田航太朗さん。
大学受験での挫折をバネに、「今、自分が居る場所で1番を取ろう」と猛勉強を始めたことから彼の大学生活は始まった。
1年次では英語学科でトップレベルの成績。
幾分かの満足を得た2年次の春、次なる挑戦を探していた。春なのに既に日焼けが目立つたくましい体つきの先輩たちに声を掛けられる。それが「ライフセービング」との出会いだ。「直感的に“かっこいい”と思ったんです。自分もそうなりたい、と素直に思いました」。
海辺育ちだが、水泳経験はない。むしろ海には苦手意識すらあった。小学生の頃、地元の海で溺れた経験がある。だからこそか、助けてもらったあの瞬間を、今度は誰かのためにー。ふいに訪れた“縁”から、新しい挑戦に飛び込むことになる。
入部後は週2回の練習に加え、夏場は百道浜の監視業務に立つ。炎天下の中、一日中交代でビーチを見回り、事故を未然に防ぐ。救助は一瞬の判断で決まる。「視野の広さや瞬発力、そして人の命に向き合う責任感が求められます」と彼は日焼けした腕を軽く叩きながら力を込める。
「ライフセービング」チームの中には水泳経験者が多い。だが、「未経験者だからこそ、泳ぎの苦手な人の気持ちに寄り添える」と彼は言う。実際、溺れそうな人を助けに入水した経験もある。「溺れかけたあの時の自分と重なりました。だから異変に気付けたと思います」。
命に関わる現場で、共感と判断力を磨きながら、自らを鍛え続けた。最初は「かっこいい」だったモチベーションは、次第に命を守る使命感と結び付き、責任感へと変わっていく。


「出会った“縁”が経験に変わり、それが成長に変わるんだなと。“縁”と挑戦が重なり合って思いもよらないほど遠くに行ける感覚がありました。そう、何か大人になっているというか」。
彼の挑戦は、いつしかキャンパスを飛び越え海の向こうまで広がっていく。
成績優秀者として表彰されたという挑戦成果が、新たな“縁”を運んできた。2年次にはカンボジアでのビジネスインターン、3年次には韓国での英語教職プログラムと立て続けに参加。「それまで、将来は教員にと漠然と考えていましたが、ビジネスインターンや英語教職プログラムで共に学んだ仲間たちとの交流がきっかけで、世界を舞台にビジネスに携わるのも面白そう」と、視野を大きく広げていった。
福岡大学の学生でいると、キャンパス内外に無数の“縁”が転がっていると彼は話す。「巡り合った“縁”は、全て自分の挑戦に変えていきたい。一つのことにチャレンジした経験は、必ず次のステップに繋がる。それが大学生活で学んだことです」。
将来は営業職として社会に出る。英語を生かしてグローバル事業にも関わりたいと目を輝かせる。挑戦が“縁”を呼び、“縁”が新たな挑戦を連れてくる。彼の大学生活は、そんな連鎖の積み重ねによって、大きくふくらんでいった。
【関連リンク】
・公式Instagram(「ふくらませ、大胆に。」別企画掲載)
・人文学部ウェブサイト