福岡大学で学び、挑戦し、夢を追う学生たちに迫るインタビュー企画、「ふくらませ、大胆に。」
学びに向き合う姿勢や将来への想い、日々のキャンパスライフを通した一人一人の個性と成長をお伝えします。
「留学ではラテン文化の陽気さ、人の目を気にしない自由な空気に衝撃を受けましたね」。
高校卒業後、1年間スペインに留学した西川拓海さん(スポーツ科学部健康運動科学科3年次生)は、スペイン人の陽気さと“自分らしい”生き方に触れ、それまでの価値観を大きく揺さぶられた。それはそれまで周囲を気にして控えめだった彼が、「もっと自分らしく生きていいかもしれない」と気付いた原点だった。
帰国後、大学選びの軸に据えたのは“多様な人々との出会い”。
「憧れだった体育教師を目指すための設備も整っているし、何よりワンキャンパスから生まれる“人の多様性”にワクワクしたんです」。異なる個性との交流を求め、あのスペインで感じた“違ってもいい”という感覚をもっと深められるのではと思い、福岡大学への進学を決める。

入学後、彼が飛び込んだのは、西日本最大級の学園祭を企画運営する七隈祭実行委員会。「他学部の仲間とイベントをつくり上げたい」。しかし、目論見どおり、スポーツ科学部で実行委員会所属は彼1人だった。
実行委員には文系理系を問わず、“自由人”もいれば“論理派”もいる。「何でこの人、こんな発想できるんだ?」と驚くこともあれば、逆に自分の直感が喜ばれることもある。「人と違ってていい」。それを実感する場面が、日常に溢れていた。椅子を運ぶ、テントを建てる。学祭前は地味で体力勝負な作業が続くが、「楽しんだヤツが一番偉い」が西川流。
その考え方は、留学や大学で得た人生訓“ケセラセラ(スペイン語で何とかなるさの意)精神”の賜物だ。
年齢も学部も価値観も違う仲間たちと出会い、対話し、ときにぶつかる。そうして彼は、“違いを楽しむ力”や“変化を受け入れるしなやかさ”を育ててきた。
「誰かに必要とされる存在でいたい」。そんな人生の芯となる部分はぶらすことなく、柔軟に、そしてケセラセラ精神で“自分らしさ”を更新し続けている。
【関連リンク】
・公式Instagram(「ふくらませ、大胆に。」別企画掲載)
・スポーツ科学部ウェブサイト