中長期指針について
現在、世界は貧困、紛争、気候変動、感染症など、これまでになかったような数多くの未解決の課題に直面しています。一方、本法人を取り巻く環境は、18歳人口の減少、グローバル化の進展、情報技術(IT)、特にデータサイエンス(DS)や人工知能(AI)技術の発展等により、急速に変化しています。こうした変化が激しく先行き不透明な時代においても、人は自分だけではなく他の人々の人権を尊重しつつ、互いに自由と幸福を追求し、健康で文化的な生活が維持されることを望んでいます。そのために、人類は、国の枠組みを超えた協力と協調を通じて、SDGsに挙げられた17の目標の達成に向けて努力しています。
このような時代の中で、令和7年度から実施する第2期中長期計画(2025-2029)の策定にあたり、これまで90年間にわたり福岡大学が培ってきた伝統を踏まえ、以下の3つの指針を策定しました。
指針1.ガバナンス及び財政基盤の強化
福岡大学が創立100周年以後も発展し続けるためには、本法人が「建学の精神」に則り、公正かつ健全であることが必要です。そのために、本法人はガバナンスを強化し、安定した財政基盤を構築します。また、そのガバナンスと財政基盤をもとに、キャンパスマスタープランにそった施設や情報インフラの整備、組織改革などを行います。
指針2.地域や国、国際社会で中核を担う力強い人材の育成
福岡大学は、これまで大学の「建学の精神」と「教育研究の理念」の下、総合大学の持つ多様性を活かして社会の中核を担う人材を育成し、それらの人材が活躍することで評価されてきました。社会で必要とされる能力を持った中核となる人材を今後も育成していくことが、地域や国、国際社会の発展のため、そしてSDGs達成のために重要と考えます。また複雑で課題の多い社会の中で、個人においては、課題解決に向かって力強く取り組んでいく「知」と「心」を持つことが幸せに生きる上で必要と考えます。まずは、教育においてPDCAを回す制度や環境の充実を図り、その後、継続的に上記人材を育成していくために必要な教育のプログラムや授業内容、方法、支援の改善を行います。
指針3.持続可能な多様性社会を実現する教育、研究、医療、社会貢献
経済活動が発展しても地球環境を変えることなく、また国内の少子化が進む中でも産業や経済、文化、福祉等の発展を停滞させることがない社会の実現に向けて、さらに精神的、身体的、あるいは文化の異なる多様な人々の誰もが安全で安心して過ごせる社会の実現に向けて、本法人は教育、研究、医療、社会貢献の4つの使命を果たします。
各指針に基づく目標と推進項目の詳細は以下をご覧ください
学校法人福岡大学第2期中長期計画(2025-2029)