【研究紹介動画】廃棄プラスチックの高性能化マテリアルリサイクルの技術開発〔八尾滋 教授(工学部 化学システム工学科)〕

福岡大学工学部化学システム工学科の八尾滋教授は、高分子の自己組織化力を解明し、廃棄プラスチックに対する新たな高性能化マテリアルリサイクルの技術開発の研究に取り組んでいます。本研究の紹介動画を制作しました。YouTube「福岡大学公式チャンネル」からご視聴ください。

現在、廃棄されたプラスチックが世界の多くの地域で環境汚染を引き起こしていますが、この課題解決には高度なリサイクル技術の確立が不可欠です。八尾教授は、高分子物理の視点から研究を行い、「物性低下の原因は主鎖の破断などによる化学劣化ではなく、プラスチック内部の結晶構造変異による物理劣化である」こと、さらに「成形プロセスの最適化により物性は大きく向上させることができ、選別精度が良い場合にはバージン並みに再生できる」ことを世界で初めて理論・実験的に明らかにしました。また、高度物性再生に適用できる新たな押出機の考案も行い、この押出機を用いることでこれまでの生産速度を維持したまま、高性能なリサイクル製品を生産することが可能になると考えられています。
本研究は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2019年度「エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」に採択され、八尾教授はプロジェクトのリーダーとして、大学・研究機関、企業と共同で研究を推進しています。

 

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