福岡大学筑紫病院小児IBD(炎症性腸疾患)研究会がキッズデザイン賞を受賞しました

炎症性腸疾患(以下、IBD)は比較的若年者に発症する原因不明の疾患です。頻回な排便・腹痛を認め、長期にわたる治療や食事制限など生活上で大きな支障をきたします。上述の様な症状で診断を受ける方は増加していますが、実際にIBDと診断される人は少なく、中学校3校あたり1人程度の有病率です。

そうした疾患の特徴から、IBDの子どもが生活上の共感を得られていない実態があるのではないかと福岡大学筑紫病院小児IBD研究会は考え、10代のIBDの子どもたちと福岡大学筑紫病院の有志により実態調査とワークショップを2019年より実施しています。2020年には、その成果物として『学校生活をより良いものにするために』を発行しました。そうした取り組みが評価され、この度、第15回キッズデザイン賞(特定非営利活動法人キッズデザイン協議会主催)を受賞しました。この賞は子どもや子どもの産み育てに配慮した全ての製品・サービス・空間・活動・研究を対象とする顕彰制度で2007年から行われています。

  • <受賞研究の要点>
    ・参加者:筑紫病院に通院歴があり、研究協力に同意を得たIBDの10代の子ども達、医療・教育・デザイン分野の専門家(9職種)
    ・目 的:10代のIBDの子ども達が生活上抱える問題を解決する
    ・方 法:オンラインでのアンケート調査およびワークショップを実施
    ・内 容:子どもたちの学校/生活実態のデータ収集とピアサポートの場を提供するためのワークショップを実施。データを収集、分析・デザイン化し冊子を作成

     
  • 【お問い合わせ先】
    福岡大学筑紫病院 臨床保育士 髙野 祥子 
    電話:092-921-1011(代)(内線:7157)
    メールアドレス:abes★fukuoka-u.ac.jp
    ※メールを送る際は、「★」を「@」に変えてください。