〔学生取材コラム〕東日本災害ボランティア「第4次福岡大学派遣隊」取材(第1回)

福岡大学では、2011年から毎年、東日本災害ボランティア「福岡大学派遣隊」を組織し、被災地での活動に取り組んでいます。2014年は、「第4次福岡大学派遣隊」として、36人(学生32人、職員4人)が8月19日(火)から23日(土)に宮城県および岩手県で活動を行いました。

学生広報サポーター4人が、全体リーダーおよび3グループ(A・B・C)の各リーダー計4人を取材しました。全4回にわたって紹介します。第1回の取材対象者は、全体リーダーの神嵜暢久さん(経済学部経済学科2年次生)です。

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「いま、私たちにできることを」

2011年3月11日(金)に起こった、東日本大震災。「あの日」から三年半たった今、さまざまな面において被害の爪痕は確かに残っているにもかかわらず、時の経過とともに世間一般の震災に対する関心は薄れつつある。

2014年8月19日(火)から23日(土)、「第4次福岡大学派遣隊」が被災地に赴いた。5日間という限られた時間の中で、安全祈願や清掃活動、仮設住宅・小学校訪問等、非常に中身の濃い時間を体験したようである。派遣隊において全体リーダーを務めた神嵜暢久さん(経済学部経済学科2年次生)は、「震災の風化」が加速しているという現状を直に感じて、危機感を覚えたという。

「復興作業は確かに進んでいるが、それだけではない。その"先"も見据えて、まだまだやらなければならないことがたくさんある。そのために、自らが派遣隊に参加して現地での経験を基に思いを積極的に伝播させていくことで、1人でも多くの人がこの現状に対して関心を持ってくれたら嬉しい」と話してくれた。そう話す彼の表情は本当に真剣で、そこからは強い熱意が感じ取れた。「瓦礫撤去だけが支援の全てではない。大学生である"私たちだからこそ"できることがある。立ち上がろうとする人たちの姿をぜひ、その目で見てほしい。そして、忘れないでいてほしい」。そんなメッセージを話す神嵜さんからは、今回の派遣隊の活動に留まらず、既に次のステップに進む準備を始めていることがうかがえた。

私たちにできること。まずはそれが何なのか、個々人で見極めていくことが大切であるということを神嵜さんは教えてくれた。この派遣隊での経験はきっと、隊員一人一人にとって「自分ならでは」のものを見いだす一つの契機になったことだろう。

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【学生広報サポーター(人文学部歴史学科4年次生)取材】

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