2月に入り、いよいよ受験シーズン到来です。大切な試験に挑戦する受験生に向けて「ここぞという時、力を発揮するために」をテーマに2人の先生がコラムをお届けします。第2回は第1回に引き続き、福岡大学診療所長の森戸夏美医師が「風邪やインフルエンザに感染しない体調管理法」と題してご紹介します。
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- 第1回:風邪やインフルエンザに感染しない体調管理法①
この季節、十分に気を付けていても、風邪やインフルエンザにかかってしまうことがあります。もちろん、マスクにうがい、手洗いといった対策でウイルスを体内に入れないようにすることは大切ですが、それでも体内に潜入してしまうことは少なくありません。
鼻やのどからウイルスが潜入すると、ウイルスを撃退するために免疫機構が働きます。免疫機構とは、体が異物(ウイルスなど)の侵入を防いだり、排除しようとすることです。そのため免疫力を高めることが症状を軽くし、早く改善させるために大切となります。
免疫力をUPする方法としては、①適度な睡眠を取る②継続的な運動を心掛ける③とにかく笑う④ストレスを貯めない⑤体温を上げる⑥腸内環境を整える⑦喫煙を控える⑧バランスの良い食事を取る、などと言われていますが、受験生にとっては実践困難なものがあるのも事実です。
そこで、食事について少しだけ。
まずは、バランス良く食べることが大切です。いろいろと意識するのは面倒かもしれませんが、「ま・ご・わ・や・さ・し・い」(まめ、ごま、わかめ、やさい、さかな、しいたけ、いもなど)を利用してみてはいかがでしょう。そして、肉や魚などタンパク質をしっかり取る。他に、ビタミン類が豊富な緑黄色野菜にオクラ、山芋、納豆などネバネバ食品なども免疫力upに有効です。
野菜、果物から多く摂取できるビタミンA、 ビタミンCと合わせて、自然免疫力を高めるビタミンDの摂取を増やしましょう。ビタミンDの摂取を増やす方法の1つは日光浴です。冬に風邪やインフルエンザが増えるのは日照時間が減ることに関係があるのではと言われている程です。もう一つは食事からの摂取です。特にいわしなどの魚類(えび、かに、たこ、イカ、貝には含まれない)やきのこ類(特にキクラゲや干しいたけ)に多く含まれています。
何はともあれ体力が基本です。バランス良い食事で受験を乗り切ってください。
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