〔研究者コラム〕「"受験生必見"ここぞという時、力を発揮するために(第1回)」ー風邪やインフルエンザに感染しないための体調管理法①ー(福岡大学診療所長・森戸夏美医師)

2月に入り、いよいよ受験シーズン到来です。そこで今回から、大切な試験に挑戦する受験生に向けて「ここぞという時、力を発揮するために」をテーマに2人の先生がコラムをお届けします。第1回は福岡大学診療所長の森戸夏美医師が「風邪やインフルエンザに感染しないための体調管理法」と題して2回にわたりご紹介します。

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冬本番、寒い時期になるとよく聞くフレーズに「風邪に気を付けて」があります。私たちもこの時期、風邪やインフルエンザの流行をとても気にします。

今年度は暖冬と言われ、年内は暖かく経過したためか、流行は越年となりました。しかし今年になって急激な冷え込み、そして先日は,過去最大級の寒波がやって来て大雪となり、風邪、インフルエンザの流行も"いよいよ"といった感じでしょうか。寒暖の差が激しいと体調が崩れやすくなります。気を付けなければなりません。

また、空気が非常に乾燥しています。ウイルスは乾燥を好みます。乾燥状態だと大変活発に増殖していきます。そのため、適度な湿度を保つことが大切です。ただしあまり湿度が高過ぎると、カビの増殖なども引き起こすので50~60%が適切です。

ところで風邪とインフルエンザの違いって何でしょうか?

風邪はさまざまなウイルスの感染で起こり、インフルエンザはインフルエンザウイルスで起こる感染症です。大きな違いは症状で、風邪はのどの痛みや咳、痰に鼻水といった上気道症状が主で全身症状は強くありません。発熱もそれほど高くないことが多いです。一方インフルエンザは38℃以上の高熱が突然出ます。併せて頭痛や関節痛などの全身症状が現れます。もちろん風邪と同じ上気道炎症状もあります。インフルエンザは重症化することがあるので注意が必要です。

風邪やインフルエンザ対策には、体力保持。十分な睡眠を取りストレスを貯めないことが大切です。この時期の受験生にはなかなか難しいかもしれませんが、大切なことです。予防の基本はウイルスを体内に入れないこと。外出時はマスクをして、帰宅時はうがい、石鹸を用いたしっかりとした手洗いを心掛けてください。これだけでも大きな効果があります。

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