製品製造におけるコスト削減と資源の持続可能性を両立
福岡大学理学部化学科の松原公紀教授は、ENEOS株式会社との共同研究により、鈴木カップリング反応用の高性能配位子を新たに開発しました。ENEOS株式会社は本成果を活用し、北興化学工業株式会社とのライセンス契約を締結し、同社は少量サンプルの販売を9月から開始します。
2010年のノーベル化学賞を受賞した鈴木カップリング反応は、医薬品や農薬の他、液晶材料や有機EL材料などの合成において広く用いられていて、これらの化学物質を生産するために必要不可欠な化学反応です。
一般的にパラジウム金属化合物とホスフィン配位子等の組み合わせが触媒として多く用いられていますが、いずれも高価で調達が容易ではありませんでした。新たな配位子は石油化学の留分を出発原料に用いて安価に合成でき、かつ資源としてパラジウムより調達が容易なニッケル化合物と触媒を構成し、非常に高い性能を示すため、これらの製品製造におけるコスト削減と資源の持続可能性を両立させることができます。
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【参照URL:ENEOS株式会社ウェブサイト】
(ENEOS株式会社からの本件に関するリリース) -
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福岡大学 理学部化学科 教授 松原公紀
電話:092-871-6631(代)(内線:6216)
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