【記者発表のご案内】 福岡大学病院にECMOセンターを設立

ECMOを使える世界レベルの人材育成・技術向上に寄与
7月1日(水)、福岡大学病院は呼吸器管理に特化したECMOセンターを設立し、重症呼吸不全患者の積極的な受け入れとECMO治療に必要な技術向上および人材育成に寄与していくこととなりました。
今般の新型コロナウイルス感染症に関しては、福岡大学病院でも重篤な呼吸不全の患者にECMOを使った治療を施し、九州圏内の医療施設におけるECMO治療では、最多の患者を受け入れ、十分な治療成績を収めました。ECMO治療は、機器があるだけでは治療は施せません。医師、看護師、技師等の医療従事者が十分な技術を持ち合わせて初めて高度なECMO治療が展開できます。
福岡大学病院では、2009年に発生した新型インフルエンザにおける本邦でのECMO治療が十分に患者を救命できなかった経験から、翌年以降これまでに、医師4人と技師2人をカロリンスカ大学病院ECMOセンター(スウェーデン)に派遣する等、ECMO治療の技術習得を重ねてきました。今回のコロナに伴うECMO治療で高い救命率を上げることができたのは、これまでの長年の技術習得があったからです。
さらに、世界的なECMO組織であるELSO(Extracorporeal Life Support Organization)にも加盟し、今後は世界レベルの人材育成・技術向上にも貢献していきます。ELSO加盟のECMOセンターは大阪府以西から九州にかけて無く、今回の加盟はこの地域初となります。また、厚生労働省は各都道府県単位でECMOの研修会を開催するよう要請しており、九州地区における講師役を福岡大学病院が行うことが既に決まっています。7月4日(土)には福岡県での研修会が福岡大学病院で開催され、今後は専門医師等が各県に出向いてECMO治療における技術の向上、人材育成に寄与していくことになります。6月30日(火)に福岡大学病院で記者発表を行います。
 
  • 【日時】
    令和2年6月30日(火)13時~
  • 【場所】
    福岡大学病院 新館 多目的室(地下1階) 
    ※キャンパスマップはこちら
  • 【お問い合わせ先】
    福岡大学病院 医療情報部事務室
    電話:092-801-1011㈹〔内線:2581〕 FAX:092-862-8200