福岡大空襲時に焼失した図書館を再建し大学昇格

生徒600人が演劇や肉体労働等で資金集めに奔走.    福岡大学「戦災図書復旧充実運動」の紹介

1945年6月19日に福岡大空襲があり、本学も被害を受けました。図書館には焼夷弾が直撃し、約8,000冊の図書と図書館を焼失しました。1947年、学制の変更により、専門学校は大学に昇格するか廃校とするかの選択を迫られます。本学は大学昇格の道を選ぶのですが、大学昇格の条件の一つに「図書1万冊」がありました。この時立ち上がったのが当時の生徒で、ほぼ全員の約600人が「戦災図書復旧充実運動」として活動します。演劇や演奏会、バザーを行ったり、家庭教師や肉体労働に従事したりして資金集めに奔走した結果、卒業生等の支援も加えて約35万円(当時)が集まります。その資金で図書を購入し、1949年に福岡商科大学として新制大学に昇格することになりました。

1934年創立の本学は、今年85周年を迎えています。2012年に竣工した現在の図書館は5代目で、蔵書数200万冊を超える大学図書館としては全国屈指の規模と先進性を誇ります。今も図書館には、「戦災図書復旧充実運動」の資金で購入した図書があり、「知の宝庫」が七隈の地に蘇った証の一つとして学生たちを見守っています。
 

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