新年あけましておめでとうございます。
本年が、皆さまにとりまして良い年となるようお祈り申し上げます。
令和6年は、能登半島の大地震で年が明けました。地震のみならず大雨による洪水や土砂崩れ等、多発する自然災害からは逃れようがありませんが、だからこそ、被害が最小限で済むような備えの必要性を強く感じた1年の始まりでありました。総合大学として、また多くの学生と教職員を擁する組織として、被災地域の支援はもとより広く社会に貢献してまいりたいと考えております。
さて、本学は9年後の2034年に創立100周年を迎えます。18歳人口の減少が進む中、100周年を無事に迎え、その先も発展し続けるためには、「建学の精神」に則り、組織的にも財政的にも公正で健全であることが必要と考えております。そのためにガバナンスを強化し、安定した財政基盤を構築することを通じて、施設整備や情報インフラ、組織改革、多様性社会の実現などを図ってまいりたいと思います。
本学は、社会の中核を担う人材を育成し、多くの卒業生が社会の至る所で活躍されることで評価されております。そのような中核となる人材の育成こそが、難題多き世界、我が国そして社会の発展に重要と考えております。9学部31学科、大学院10研究科34専攻が一つのキャンパスに集まり、約2万人の学生と4,000人超の教職員が密な交流を重ねる環境で、多様性を尊重し、豊かな感受性を持ち、他では磨かれない人格を陶冶できるよう、その整備にさらに力を注ぐ所存です。
最後に、社会にとっても個人にとっても誰もが幸せになるための重要な目標として、2030年までに達成すべき持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標があります。本学は、「教育」「研究」「医療」のそれぞれの分野で目標達成のためにチャレンジし、ますます社会に貢献してまいります。総合大学だからこそ、全国各地から人が集まっているからこそ、「ダイバーシティ」と「インクルージョン」社会の実現に向けて、令和7年も進んでまいります。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
令和7年1月1日
福岡大学長 永田 潔文