地域医療の中核を担う福大病院。大学病院と地域の医療機関をつなぐ存在に。
- 福岡大学病院医事課
- 2009年度入職
【現在の仕事内容】
福岡大学病院医事課の課長補佐として、主に地域医療連携センターでの管理業務にあたっています。地域医療連携センターでの業務は、地域の医療機関や福祉施設から紹介された患者さんがスムーズに本院を受診できるよう手配する「前方連携」と、本院での治療を終えた患者さんがその後も安心して生活できるように退院や転院の支援をする「後方連携」に分かれます。「後方連携」では、本院での治療を終えた患者さんを「かかりつけ医」にお戻しし、その後のフォローアップを継続して行っていただく必要があり、地域の医療機関や開業医の先生方との密な引き継ぎや連携が不可欠です。連携強化のため、地域の医療機関に足を運び、定期的にコミュニケーションを図ることにも力を入れています。
【これまでの職員経験の中で、印象に残っているエピソード】
コロナ禍の大学病院で働いた経験が特に印象深いです。特定機能病院である本院には、県内外から多くの重症患者さんが搬送されます。当然、コロナ禍であっても通常診療をストップすることはできません。そのような状況でも通常診療への影響を最小限にするため、私たち事務職員が、病院入口での検温や院内でのコロナ陽性患者さんの搬送補助などの役割を担い、最前線で働く医療従事者をサポートしました。病院に勤務する職員がワンチームとなり、全員で苦しい時期を乗り越えることができた経験だと感じています。
加えて、医療機関は厚生労働省が定めた診療報酬点数に基づき、医療費を計算しています。国内で新型コロナウイルス感染症が確認されて以降は特に、厚生労働省から診療報酬点数の新設や変更などの通知が頻繁に発出されました。医療現場の運用やシステムにスピーディーに反映させるため、課内で何度も議論し、現場の医師や看護師との調整やシステム改修、関係職員への周知やマニュアル作成などを行ったことも深く印象に残っています。当時は目まぐるしく、日々達成感を味わう余裕もありませんでしたが、この経験が今後の自分のキャリアに生かされると信じています。
【学校法人福岡大学で働く魅力】
病院で勤務する事務職員は、医師や看護師など多職種の医療従事者と協働しており、幅広い専門的知識が求められます。私自身、大学から病院へ異動した直後は、業務内容の違いと専門知識の習得に大変苦労しました。しかし、働くフィールドが変わり、多くの方々と仕事をすることで、物事に迅速かつ柔軟に対応する能力が身に付き、徐々に業務の質が向上していきました。過去の自分ではできなかったことができるようになったことで成長を実感するとともに、福岡大学の教育・研究・医療を支える事務職員としてのやりがいを日々感じています。 大学と病院の業務を知ることで、自分が働く法人を見る角度も変わり、経営視点も身に付いてきました。これだけ多くのフィールドで活躍できるチャンスがあるのは、本法人ならではの魅力だと思います。
(2023年8月25日)