「第11回(平成27年度)全国高校生川柳コンクール」の入選作品が決定しました。入選は福岡大学長賞(大賞)1作品、全日本川柳協会賞(優秀賞)、西日本新聞社賞(優秀賞)それぞれ1作品、入賞50作品の全53作品です。
このコンクールは、活字離れが進む若い世代にわが国固有の短詩系文学・川柳に親しんでもらい、文化振興の一助を図ることを目的に平成17年から毎年開催しています。
――――――――――――――――
-
【福岡大学長賞(大賞)】
「ネットより 速い田舎の 情報網」
青森県・県立七戸高等学校1年 長澤 魁斗 さん
作品評価(全日本川柳協会・梅崎流青)
田舎の情報網にかかるものは「秋の収穫」の種類からその量、そしてどこそこに赤ちゃんが生まれた、まで実に多彩で広範囲。加えて「汲めども尽きぬ」というのが定番だ。必要な人が必要な時に情報やモノを簡単に手に入れることができるネット社会。この腕は地球の裏側まで届く。それに比べて「田舎の情報網」という「狼煙」は人間臭く時には拡声器と化す、という対比がこの句の肝といえる。
-
【全日本川柳協会賞(優秀賞)】
「棺桶を 持って命の 重さ知る」
福岡県・福岡大学附属大濠高等学校2年 原田 健司 さん
-
【西日本新聞社賞(優秀賞)】
「胸躍る オープンキャンパス 汽車の旅」
長崎県・純心女子高等学校1年 大久保 裕子 さん
――――――――――――――――
その他にも授業、夏休みの課題、受験、部活動、SNS、友人・家族・地域とのつながりなど「今どきの高校生」の日常が垣間見えるものや、18歳選挙や新安全保障関連法案、戦後70年、火山噴火など、高校生の視点で「今年のニュース」を表現した作品など、多彩な作品が全国127校の高校生9,339人(過去最多)から21,939句(過去最多)が寄せられました。