〔学生取材コラム〕学術文化祭取材(第3回)―音楽研究部―

6月23日(月)から27日(金)まで、福岡大学七隈キャンパスで「第55回福岡大学学術文化祭」が開催され、学術文化系団体の学生約1,600人が日ごろの活動の成果を発表しました。

学生広報サポーター(登録者)3人がその模様を取材しました。全3回にわたって紹介しています。第3回は音楽研究部を紹介します。

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福岡大学に所属する学術文化系団体(公認サークル)の学生たちが日ごろの成果を地域の人々に発信する最大の行事「学術文化祭」。今年のテーマは「万華鏡」。各部の展示、著名人を招いての講演会、「音楽の夕べ」と題した音楽系団体主催のコンサートなど、さまざまな色が織りなす美しい万華鏡のように、今年もそれぞれの部の色が色濃く出たさまざまな催しが開かれた。その中でもそれぞれの個性の色が強かった「音楽研究部」の展示に注目してみた。

有朋会館の4階にその展示場があった。入口からすぐには「ジャズ・クラシック」をテーマにした展示があり、7月25日公開予定のハリウッド映画「GODZILLA」に先駆け日本で公開された映画「ゴジラ」の音楽の作曲をした伊福部昭氏や、世界で活躍する日本人ジャズプレイヤーについてまとめられていた。その反対側にはVOCALOIDやDisney、アニメなどのサブカルチャー文化を扱った展示があり、CMのタイアップやサウンドトラックの視点からそれぞれの音楽の魅力を伝えていた。また洋楽をテーマにした展示ではオペラやミュージカル出身のボーカルグループ、先月来日したテイラー・スウィフトを扱うなど興味をそそられる展示ばかりであった。それらの展示の仕方も工夫されていて、誌面にQRコードを載せて実際にそれらの音楽を聴くことが可能なYouTubeのページに移動できるようになっていた。

そんな数々の展示の中でも異彩を放っていたのが邦楽のコーナーであった。扱ったテーマは意外にも童謡と紅白歌合戦。童謡は誰もが幼いころによく歌ったであろう「鳩」や「かごめかごめ」、そしてそれらを作曲した滝廉太郎について。紅白歌合戦は2012年と2013年にスポットを当て、LEDライトやCGグラフィックを用いた演出や印象に残ったシーンについて語られていた。あえて私たちが知っているようで知らないテーマを扱うことで部員たちの個性を強く描き出していた。

このように音楽という一つの文化を映画・CM・世界・童謡・国民的テレビ番組というさまざまな視点から見つめ、展示の仕方を工夫することで福岡大学音楽研究部独自の趣向を凝らした今回の展示。BGMが流れる真っ白な空間に彩られる部員たちの個性溢れる音楽の色はまさに今年のテーマである「万華鏡」にふさわしいものであった。

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学生広報サポーター登録者(人文学部日本語日本文学科3年次生)取材

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