〔学生取材コラム〕学生広報サポーターのイチ押し川柳― 「お弁当 ケンカしたのに 出来ていた」―

福岡大学では、平成17年度から毎年「全国高校生川柳コンクール」を開催し、今年度も第11回として開催しています〔作品応募締切:9月20日(日)消印有効〕。前回のコンクールでは、全国から18,574句が寄せられました。

これまでに寄せられた約12万8千句の中から、学生広報サポーター「グーミーズ」の吉川ななほさん(人文学部日本語日本文学科1年次生)がオススメの一句を、自身の体験談を交えながら紹介します。

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「お弁当 ケンカしたのに 出来ていた」〔第10回(平成26年度)コンクール入選〕

進路のことだったか部活動のことだったか、今では覚えていないほど些細なことで親とけんかをした。

「明日はお弁当作らんけん」と言われ、「お弁当くらいどうにかする」と内心思いながら目覚ましをセットして布団に入る。ところが次の日の朝目覚めるといつも通りの時間。当然お弁当を自分で作る時間はなく、どうしよう...と階段を降りていくと台所にはいつもの母の姿が見える。

「お弁当出来たから包んで持っていきなさい」と少しそっけないが、でもいつもの母の声で私を学校へ送り出してくれた。

勉強も部活動も忙しかった高校生活。自分のことで毎日がいっぱいいっぱいで、周りが見えなくなることが多かった。その上、うまくいかないことがあると、小さなことをきっかけに親に八つ当たりをしてしまったり...。今振り返ってみると本当に迷惑ばかりかけてしまっていたと、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

どんなに親にイライラしていても、昼休みに親が作ってくれたお弁当を開くと感謝の気持ちでいっぱいになる。仕事で忙しいのに、けんかをしても朝早くからお弁当を作ってくれる。直接「ありがとう」を言う機会はないが、毎日お弁当を開くたびに何か温かい気持ちになる。

この句を読んだ時にパッと心に浮かんだのは、そんな温かい気持ちがたくさん詰まったお弁当なのであった。

【学生広報サポーター「グーミーズ」・吉川 ななほ(人文学部日本語日本文学科1年次生)】

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第11回コンクールの締切は9月20日(日)〔消印有効〕です。ご応募お待ちしています。

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