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福岡大学の研究

〔研究者コラム〕「夏季シーズンに身につけよう!『遊泳術』と『自己保全能力』(第4回)」―器材を使用した水泳指導―

2017.08.11

今回のコラムでは、競技コーチング・水泳指導が専門の福岡大学スポーツ科学部・田場昭一郎准教授が、「夏季シーズンに身につけよう!『遊泳術』と『自己保全能力』」をテーマに全6回にわたってお伝えします。

●田場准教授の研究実績やプロフィルはこちら
 
<今後の更新予定>
第4回:器材を使用した水泳指導
第5回:大学での水泳教育の現状1
第6回:大学での水泳教育の現状2
 
 

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小学校スノーケリング教室

水泳は「水着」「ゴーグル」「キャップ」を着用して簡易的に行えるスポーツですが、競技スポーツとしてだけでなく、健康の維持増進とリラクゼーション効果を意図した運動として、さらにはレクリエーション・レジャースポーツとしての普及も著しく、自然環境(河川・湖・池・海)においてさまざまな手法で水と親しむ活動が行われています。

その中でもスノーケリングは「マスク・スノーケル・フィン」の3点セットに、フローティングベストのような浮具を装着して水面移動しながら海中を見て楽しむスポーツです。

福岡大学では、平成24年度から小学生を対象に、スノーケリングを活用した水泳教室を行っています。この活動を通じて、これまで水泳が苦手だった児童が、プールで「マスク・スノーケル・フィン」の3点セットを活用することで以下のような効果が得られることが分かりました。

1)マスクによって目と鼻が覆われるため視界の確保と噎せるような不快感がなくなる

2)スノーケルによって水中での呼吸が常に確保されることで安心感が得られる

3)フィンによって推進力が保たれ、泳いで進む感覚が実感できる

水中での恐怖心が無くなることで、初めて“遊泳術”を感じることができます。

このスノーケリング体験をきっかけに、児童たちが「もっと泳げるようになりたい」「夏は海や川で泳いでみたい」と話してくれたことは忘れられません。

これらの器材は、これまで水泳経験がある人が使うべきものと思い込んでいました。しかし、水を怖がって顔を水に漬けることも出来ない児童が「器材を使って泳ぐなら楽しそう」という思いで積極的に水泳教室に参加し、最終的に泳げることのきっかけになるのです。

この取り組み(スノーケリング教室)は人気で、各小学校からの依頼も多くあります。しかし、海や川でのスノーケリングの水難事故は絶えないのが現状です。当然ですが、自然と向き合うということは、それ相応の危険もあります。上述のようなきっかけを与えることも大切ですが、同時に「泳げること」の教育と、自然界での「自己保全能力」の教育にも、これまで以上に真摯に取り組まなければなりません。

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