〔LinQ原直子さんが語る〕第7回-方眼紙のフォーメーションノート-

これまでに何度か紹介しているように、原直子さんは理学部地球圏科学科の出身です。大学在学中のアイドルや大卒のアイドルはたくさんいますが、理系学部出身のアイドルはまれな存在。テレビ番組やライブでは、"理系女子"の話題になることもよくあるそうです。

「自己紹介で卒業論文のタイトルを言うことがあるのですが、言った後多くの方によく驚かれます」。ちなみにタイトルは、『熱帯対流圏界面遷移層におけるエアロゾル揮発特性』というもの。「え?何?」と、あっけにとられつつも瞬時に心をつかまれるファンの皆さんの表情が目に浮かびます。

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芸能活動と理学部での勉強。一見、何の関係もないように思えますが、理学部で学んだ論理的な考え方や行動スタイルは、日々の至る場面で顔を出しているようです。小まめにノートを取る習慣もその一つ。所属事務所の社長さんは「誰が見ても一目で理解できるメモの取り方をしています」と原さんの特長を話します。

「大学の授業でよく計算することがあったのですが、"計算式は残らず書きなさい"と教わっていました。結果に至るまでのプロセスを大切な資産として活用する術を身に付けていたのだと思います」と言って、原さんは1冊のノートを見せてくれました。それは、ダンスの立ち位置や動きの流れをメモした「フォーメーションノート」。方眼紙にステージ上のメンバーの動きが、記号を駆使して整然と書かれています。「確かに大学時代の実験ノートに影響を受けている部分があるかもしれませんね」と原さん。

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理学部での学びを通して、「なぜ、そうなるのだろう?」と現象の背景や理由、真理を探っていく面白さを実感していた原さん。それはフォーメーションノートにおいても、ダンスの動きをメモしながら「この動きは何を意味しているのだろう?」と考えるところにつながります。「しっかりと理解できれば、納得して動けます」。原さんがステージで見せてくれる見事なダンスとLinQメンバーとの華麗なフォーメーションには、大学時代に鍛えた考え方が役立っているようです。

次回は、原さんのお仕事の話に触れていきます。お楽しみに。

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