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〔学生取材コラム〕「福岡大学の歴史を知る」 - 図書館の歴史"図書なき学生は翼を失った鳥、石炭のない機関車!" -

2017.05.21

 5月21日は福岡大学の創立記念日です。今年で創立83年を迎えます。

創立記念日を機会に、福岡大学の歴史について知ってもらおうと、学生広報サポーター(グーミーズ)の田中志歩さん(理学部物理科学科3年次生)が大学史資料室を取材しました。

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■一冊の重み

5代目となる現在の福岡大学の中央図書館は、福岡大学の学生や教職員はもちろん、地域の方々にも愛される図書館だ。福大生をはじめ多くの人々にとって、なくてはならない存在となっている。現在の図書館があるのは、時代に負けない熱い想いを持った学生たちが起こした「ある運動」があったからだということをご存じだろうか。

戦後の教育改革の実施で、福岡大学の前身であった福岡経済専門学校は、廃校とするかあるいは存続するのであれば新制大学に昇格するかの決断を余儀なくされた。大学昇格の条件の1つは図書館蔵書数 1万冊であったが、1945 年6月19日の福岡大空襲で、図書館は全焼し約8,000冊の本は焼失していた。当時、学校が所蔵していたのは空襲を免れた約3,000冊のみで、1万冊には到底及ばなかった。建物や施設の充実に手一杯で図書に費やす資金がない状況で立ち上がったのが、学生たちである。「戦災図書復旧充実運動」と名付けられた運動に、在学生ほぼ全員の約600人が一丸となって挑んだ。地方からの学生は実家に戻り、肉体労働や家庭教師などを行った。また、屋台の出店やバザーの開催、さらに演劇団を結成し各地で巡回公演をするなど自分たちにできることは何か知恵を絞り、図書を購入するための資金を集めた。本部があった天神では市民の協力を得るため、マイクを通して学生たちの想いを訴えた。学校から与えられた3週間という短い間に、35万円という成果を得た。当時の東京都職員の平均給与が3,542円であり、この金額がいかに大きいかが分かる。

この運動を始めようとした頃、故人であった三田村一郎さん(福岡高等商業学校講師)の個人所蔵図書約2,500冊が売り出された。運動で得た資金の一部でこれらの図書を一括購入した。復旧運動で得た最終的な総冊数は約7,500冊。合併した福岡外事専門学校の図書が加わり、目標であった 1万冊を達成した。そして、福岡経済専門学校は新制大学に昇格し新制福岡商科大学となった。

私たちが当たり前のように学べる今の環境は、当時の学生たちの血と汗と涙が詰まった運動がなければ存在しない。「もし、自分が当時の学生の立場に置かれたらどうするだろうか。立ち上がり、声を上げることができるだろうか」。当時の学生たちと同じように、この問いに自信を持って「はい、できます」と言える、学ぶことに対して熱い情熱と信念を持った学生になろうと強く思う。運動中、学生が訴えたある言葉がある。「図書なき学生は翼を失った鳥、石炭のない機関車!」。現在の福大生にも翼を失っても取り返す強さをもって、学生生活を謳歌してほしい。

私は、「より多くの人に、熱い情熱と信念を持ち戦った学生たちの姿を知ってもらいたい」と思い、このテーマについてのコラムを書くことを決めた。中央図書館には現在も三田村さんの本が所蔵してあり、表紙にサインが入っている。ぜひ一度手に取ってほしい。そして、本1冊1冊に込められている思いを感じてほしい。

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初代図書館

【学生広報サポーター(グーミーズ)・田中志歩さん(理学部物理科学科3年次生)】

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