〔研究者コラム〕「SNSとの上手な付き合い方(第3回)」SNSのメリット(1)実名編Facebook

4月は出会いの季節。LINEやFacebook等、SNSで新たな人間関係を築いている人も多いのではないでしょうか。そこで、総合情報処理セン ター研究開発室長の奥村勝教授が「SNSとの上手な付き合い方」をテーマに、「SNSにはどんな特徴があるのか」「利用する際のメリット・デメリッ ト」「そもそもSNSはどんな仕組みなのか」等、複数回にわたってお伝えしています。

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現在、広く利用されているSNSは、インターネットを介して利用できるサービスが一般的です。 そのため、パソコンやスマートフォンなどの情報端末を持っていれば、いつでも手軽に利用することができます。

SNSの最大の特徴は、同じサービスを利用する利用者同士の個人的なつながりを活用して、さまざまな情報をやり取りすることができる点です。例えば、実名制で運用されているFacebookでは、家族や友人、サークルやゼミのメンバーなど、同じコミュニティに属する人々とつながりを持つことができます。

Facebookでは、利用者自身がお互いに情報のやり取りができることを認めた利用者のことを「友達」と表現しています。あなたがFacebook上で、近況のメッセージや写真、あるいは動画を投稿すると、Facebookはあなたとつながりがある「友達」たちにその内容を伝達します(投稿時の設定で伝達範囲を制御することも可能です)。

この仕組みを使うことで、同じ場所にいなかったり、普段会うことが難しい家族や友人にもあなたの近況を簡単に伝えることができ、さらには返信をもらうこともできます。例えば、通学途中の地下鉄の中、スマートフォンを使ってFacebookにアクセスすれば、「友達」たちの近況をリアルタイムに知ることができます。逆に、自分の近況や気持ちを「友達」たちに、いつでも、どこからでも発信することもできるわけです。電話をかけるよりも手軽にやりとりできるSNSは、これまでのコミュニケーションの形態を大きく変える可能性を持っています。

Facebook上であなたと近況などのやりとりを許す利用者、例えば家族や友人を「友達」として関係を結ぶというお話をしました。しかし、「友達」は必ずしも親しい人たちに限る必要はありません。例えば、旅先やイベント、同じ趣味がきっかけで知り合った人がFacebookを利用していれば、あなたから「友達」申請をして、相手が承認すれば、Facebook上の「友達」になることも可能です。

SNS上で知人をどのように取り扱うかは、利用者一人一人の判断に委ねられています。あまり親しくない人に、自分の近況や個人情報を知られることに抵抗がある人もいるでしょう。一方で、多くの人と「友達」となることで、異分野の情報を入手する情報源や新しい人脈として活用したいと思う人もいるでしょう。Facebookの「友達」を介して、共通の知人や、別の人との新たな出会いが見つかるかもしれません。

このようにSNSには、「ソーシャルネットワークサービス」という名のとおり、ネットワーク上のコミュニケーション機能を利用して、親しい人たちとのやり取りだけではなく、新たな人と人とのつながり、「ソーシャルネットワーク」を築くツールでもあるのです。

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