本学の教育における生成系AIツールの利用に関する基本方針および留意事項について(第2報)

学生・教職員の皆さま

福岡大学長 
永田 潔文

 

本学の教育における生成系AIツールの利用に関する基本方針および留意事項について(第2報)

近年、AI技術の発達により、「ChatGPT」等をはじめとする高度な生成系AIツールが登場し、その開発や利活用は急速に進展しています。このような生成系AIツールは、学生の皆さんにとって有用な技術としてこれからさまざまな場面で活用されていくことでしょう。

一方、教育においては生成系AIツールにおける懸念点も多く、生成系AIツールの仕組みを十分に理解したうえで適切に活用していくことが求められます。

本学では、令和5年5月31日付けで「本学の教育における生成系AIツールの利用に関する留意事項について(お知らせ)」を公表し、学生・教職員向けに注意喚起をしておりました。

この度、令和5年7月に文部科学省よりガイドラインが示されたことも踏まえ、生成系AIツールの利用に関する本学の基本方針および留意事項を下記のとおり示しますので、ご確認ください。

今後も、生成系AIツールの利活用については、国内外の状況に注視しながら継続的に審議・検討し、情報を発信してまいります。

<基本方針>
福岡大学は「建学の精神」に基づき、さまざまな課題に対して積極的に取り組むことのできる人材を育成し、社会に貢献することを使命としています。このため、本学で学ぶ学生諸君には、生成系AIツールのような最先端の技術を忌避することなく効果的に活用していく能力・姿勢を身に付けることを期待しています。大学における学習は、自ら主体的に学ぶことが本質にあります。生成系AIツールは主体的な学びを補完・支援することを目的として、論点の洗い出しや、情報収集、文章校正、翻訳の補助等あくまで学習のアシスタントとして活用し、誤った使い方をすることで学習を阻害する可能性がある点に十分に留意してください。また、生成系AIツールの取扱いは、授業科目によって異なるので、担当教員の指示のもと、適切な範囲内で使用してください。

<利用上の注意事項> 
利用する際は、次の点に十分に注意してください。

  • 生成系AIツールによる出力結果には誤った情報や表現が含まれる可能性があります。学修に活用する場合には、その出力結果を鵜呑みにせず、必ず根拠や裏付けを自ら確認するよう注意してください。
  • 生成系AIツールを使用する際に入力した情報や出力した情報が第三者の著作権を侵害する可能性もあります。場合によっては盗作や剽窃と判断されることもあるため、出典を確認するなど使用の際には十分注意してください。
  • 生成系AIツールへ入力された情報はデータベースとしてそのまま蓄えられる場合もあり、意図せず流出・漏洩し、種々の問題が生じる可能性があります。このため、生成系AIツールへの機密情報や個人情報の入力はしないようにしてください。
  • 生成系AIツールで作成した文章やプログラム等の出力結果をそのまま提出物(レポート、学位論文、小テスト等)に使用することは学力の向上・定着の妨げとなるだけでなく、剽窃や不正行為と判断される可能性があり、提出物が評価されない場合もあります。学修の補助として使用した際には担当教員の指示に従って、生成系AIツールの使用について明記するようにしてください。

以 上