福岡大学とJICAがボリビアへの学生ボランティア派遣に係る覚書締結

福岡大学と独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)は、8月26日(水)、JICAボランティア事業に関する覚書を締結しました。本連携により、2020年までの5年間にわたり、毎年、本学のサッカー部員7人および野球部員12人をボリビアに約1カ月間、青年海外協力隊員として派遣する予定です。

署名式には、衛藤福岡大学長、井崎宏JICA九州所長をはじめとする双方関係者が出席し、本学学長は、「この派遣により、開発途上国に対する国際協力活動に本学学生が参加することで、ボリビアにおけるスポーツ支援の一助にしたい」と抱負と期待を述べました。

サッカーが国民的スポーツとして親しまれているボリビアでは、主に地方において指導者不足という課題があります。今回の派遣では、スクレ市等の地方地区において技術指導や指導者育成を主に行います。また、日本女子サッカー「なでしこジャパン」の高評価に合わせて、ボリビアにおいても女子サッカー人口の拡大にも取り組む予定です。一方、野球については国民への普及が進んでいないため、その普及に加え、サッカー同様に技術指導・指導者育成を行う予定です。

署名式に参加したサッカー部の永井翔也選手(スポーツ科学部3年次生)は、「現地の方々へサッカーを指導できるという経験は必ず自分にとってプラスになると思う。また、指導する以上に現地で多くのことを学びたい」、また野球部の松山紘大選手(人文学部2年次生)は、「将来、高校野球の指導者になるという目標があるので、将来につながる経験になると思う。野球の楽しさと、野球を通して同じ志を持つ仲間の良さを伝えたい」と今後の意気込みを話しました。

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ボリビアへの学生ボランティア派遣の覚書署名式

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福岡大学・JICA関係者で記念写真

今後、青年海外協力隊員として派遣される学生は、サッカー部員はボリビア中央南部のスクレ市に、野球部員は中央部のコチャバンバ市に派遣され、現地の青少年を対象に活動を行います。そこでの活動では、健全な青少年育成(規律や他者の尊重、自主性、責任感などの醸成)を主眼としたスポーツ活動の展開も期待されています。本連携は、こうした取り組みを一層強化するだけでなく、日本政府が推進するスポーツ国際貢献事業「スポーツ・フォー・トゥモロー」(注)にも資するものです。

本学は、全国レベルの運動部を多く有し、サッカー部・野球部も優れた実績を残しています。本学出身者は、これまでに201人が青年海外協力隊などJICAボランティアとして開発途上国に派遣されており、うち59人はスポーツ分野の指導者として活動を行いました。

ボリビアには、JICAの青年海外協力隊事業で2015年に初めて野球分野のボランティアが派遣されました。サッカー分野については、今回の連携によって初めて派遣が実現します。

本連携により、ボリビアでのスポーツ振興と健全な青少年育成が推進されるとともに、派遣された学生が今後、グローバル人材として世界各地で活躍することも期待されています。

(注)安倍総理が2013年9月のオリンピック東京招致プレゼンテーションにおいて表明した方針で、「2020年までに、100を超す国々で、1,000万人の人々にスポーツの喜びを届ける」プログラム。

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「野球の楽しさを伝えたい」と意気込みを語る
野球部・松山紘大選手

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「現地で多くのことを学びたい」と話す
サッカー部・永井翔也選手

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