
合力
学生生活で福大の「絆」や「つながり」を感じることはありますか。
小田
私の所属する工学部電子情報工学科は1年次から難しい実験があるため、入学直後から周りの人と協力し、分からないことを教え合ってきました。3年次で研究室に所属すると、先輩が手掛けている研究を手伝うことからスタートします。こうした機会を通じて、大学院生を含め学年を越えたつながりが深まったと思います。
八納
オープンキャンパスでは各学部の学生たちが高校生のためにさまざまな催しを企画しています。また、学園祭の前になるとたくさんの実行委員が夜遅くまで残って準備をしています。大変だと思うのですが、みんな楽しそうで、誰かのために多くの人がまとまって活動できることは、すごいことだと思います。
合力
社会で福大の「絆」や「つながり」を感じるのはどのような時ですか?
髙﨑
熊本でアナウンサーをしていた頃、熊本在住の福大卒業生が集う「七隈トンビ会」という交流会に呼んでいただきました。さまざまな職種の人たちが年2回、毎回50人ほど集まり開催しているのですが、福大はこうしたつながりを大切にしているんだと感じました。会を運営する先輩たちを見習い、私も次の世代につなげていかなければと思っています。
大野
経験で言えば、福大の先輩には、多少無理なこともお願いできるところがあります。同窓であれば困った時にお互いを助け合える関係が築ける。付き合いが長くなれば、「ここは任せておいてください」と言える。ただ、黙っていても「人脈」や「つながり」は広がりません。私は関係諸団体の「食」に関する他業種の方との勉強会や交流会、県や市の団体など多くの所に顔を出しました。そうすると、だいたい福大の卒業生がいて、ネットワークが広がっていきました。
まずはいろいろなところに顔を出すことが大切です。それから先の付き合いをどうするかはその後、自分で判断、選択すればいいと思います。
髙﨑
私は普段、人脈を広げることや絆を深めることはあまり考えず、まずは興味を持つことを大切にしています。自分の好奇心や関心を大事にして、多方面に興味を持つと、対象をもっと知りたくなる。その結果として、人脈が広がり、絆が深まるものだと思います。
合力
就職活動で福大の「絆」や「つながり」を感じることはありましたか。
小田
企業説明会や面接などの会場に行くと、緊張や不安を感じます。そうしたときに会場で福大生に会うと、「自分一人ではない」という気持ちになりました。
八納
応援団の先輩には企業のことを事前に教えていただくなど、就職活動では大変お世話になりました。企業説明会で「うちの会社にも福大生がいるよ」と聞くと、とても安心感を覚えました。
髙﨑
私の就職活動の時は、ゼミの先生に大変お世話になりました。将来何がしたいのかをしっかり聞いていただき、アナウンサー志望であることを伝えていたところ、テレビ局でディレクターの仕事をされている先輩を紹介してもらいました。親切にいろいろ教えていただき、アナウンサーへの憧れが増していったことを覚えています。
合力
社会人から見て福大生の特徴をどう感じますか。
大野
粘り強い印象があります。少々怒られてもへこたれない。今は就職をしてもすぐに転職を考えたり、辞めたりする若い人も多いようですが、少なくとも私が勤めていた会社の福大出身者は長く勤める傾向にあります。
髙﨑
バランス感覚に長けている人が多いという印象があります。コミュニケーション力が高く、勉学だけでなく広く人間関係を学んできている人が多いと感じます。
合力
企業の方が福大生に感じていることとして、まずコミュニケーション力の高さがあるようです。加えて「上下関係を重んじる」「礼儀正しい」「行動力がある」などのほか、「情に厚い」ところもあるようです。そしてもう一つ、「チャレンジ精神がある」点も挙げられています。私はよく学生に「チャンス」「チャレンジ」「チェンジ」の三つの「C」が大切だと言っています。就職・進路支援センターに来る学生を見ていても、機会を見つけて挑戦し、変化を厭(いと)わない人が多いという印象です。
コミュニケーション力を生かして積極的に行動する一方で、言葉は少なくても胸の内に熱いものを持っているのも、福大生の特徴だと感じます。
