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202259
医療

【現地レポート②】ウクライナの避難民支援(薬学部・江川孝教授)

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福岡大学薬学部の江川孝教授は、ウクライナから避難した人たちを支援するため、4月中旬から隣国のモルドバ共和国で支援活動を行っています。災害医療・災害薬事を専門とする江川教授は、薬剤師として薬の調剤などの支援にあたっています。

江川教授に現地での様子や活動内容をお話しいただきました。今回は現地レポート第二弾です。


ことばの壁を乗り越えて

モルドバ共和国内でのウクライナ避難民の医療活動に従事して2週間が経過しました。こちらのニュースでもモルドバ東部の状況が流れていますが、活動拠点のキシナウ市内はいたって平穏です。

「モルドバ共和国ではどんな言語が使われているの?」と疑問になっている方もいるかと思います。モルドバ共和国内では、ルーマニア語が公用語として使用され、ロシア語はウクライナ避難民とモルドバ共和国内の方との共通言語として使用されています。

医療チームはどうやって患者さんとコミュニケーションをとるかというと、英語で服薬指導の内容を通訳さんに話し、通訳の方が英語からロシア語に変換して患者さんに説明します。通訳の方は2人で受付と診察室を担当されていますが、診療とお薬の服薬指導での通訳が重なると診察室での通訳が優先されますので、服薬指導は私が日本から持ってきたイラストを使って説明します。

服薬指導は、英語、片言のロシア語、医薬品の調達で薬局に行くときはルーマニア語(翻訳アプリを使用)と、3つの言語が入り乱れていて、頭の中の整理が大変です。しかし、モルドバの人々はとても心が温かく、医薬品の調達で英語が通じなかった時も薬局内に居合わせた方が通訳を買って出てくれます。

また、モルドバ国内のテレビ局で医療チームの活動の様子が放送され、翌日には、自ら通訳をしたいとボランティアの申し出もありました。避難民の方からも、お薬を受け取る時に「ウクライナのためにありがとう」と感謝の言葉を頂きました。引き続き、避難民の方に寄り添った活動を続けたいと思います。
 

モルドバの薬剤師と

モルドバの薬局へ医薬品の調達へ


今後も、江川教授による現地レポートを、本ウェブサイトを通じて発信していきます。

活動の様子が、ピースウィンズ・ジャパン公式ウェブサイトに掲載されています。こちらもぜひご覧ください。


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