福岡大学薬学部の江川孝教授は、ウクライナから避難した人たちを支援するため、ウクライナの隣国・モルドバで支援を行います。16日(土)に福岡を出発し、約1カ月の間、NGO「ピースウィンズ・ジャパン」の一員として避難民支援を行う予定です。
江川教授の専門分野は災害医療・災害薬事。2011年3月の東日本大震災の被災地で薬剤師が不足していることを聞き、災害医療の道へ進むことを決めました。
それ以来、国内外で発生した地震や豪雨災害の被災地で活動を続けてきました。2020年2月に大型客船「ダイヤモンド・プリンセス号」で新型コロナウイルス感染症の集団感染が起きた際には、厚生労働省の要請を受け、DMAT(災害派遣医療チーム)の一員として薬の調剤などを担った経験もあります。
モルドバにある仮設診療所では、日本人の医師1人と看護師2人が活動していますが、薬剤師資格を持つ人材はいません。江川教授は、2015年のネパール地震での支援経験などを生かし、薬の調剤などの避難民支援にあたります。
「避難されている方には、医療的な支援がまだ行き届いていないと思います。日本人らしいきめ細かなケアを心掛けます」と話します。
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