福岡大学薬学部の江川孝教授は、ウクライナから避難した人たちを支援するため、4月中旬から隣国のモルドバ共和国で支援活動を行っています。災害医療・災害薬事を専門とする江川教授は、薬剤師として薬の調剤などの支援にあたっています。
モルドバに入ってから1週間が経った今、江川教授に現地での様子や活動内容をお話しいただきました。
モルドバでの活動開始から1週間を終えて
モルドバ共和国でウクライナ避難民の方に医療提供を開始してから、1週間が経過しました。
現在活動しているキシナウ市内の避難所に併設された仮設診療所には、1日に多くて25人程の患者さんが診療を受けています。長引く避難生活やウクライナ国内に残してきたご家族が心配で、精神的なケアが必要と思われる患者さんが多くいらっしゃいます。
少しでもストレス和らげることができればと、チームの看護師さんの提案で、ラベンダーの香袋を作ってお薬と一緒に患者さんにお渡ししています。患者さんは、薬をもらって説明を聞いた後、香袋を両手で持ち、深く息を吸い込みます。皆さん、診療所を出るときには、穏やかな表情になっている気がします。
引き続き、避難民の方に寄り添った活動を続けたいと思います。
今後も、江川教授による現地レポートを、本ウェブサイトを通じて発信していきます。
活動の様子の映像が、ピースウィンズ・ジャパン公式ウェブサイトに掲載されています。こちらもぜひご覧ください。
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