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教育
卒業生

第3回「FuC(福岡大学商学部)教職ネット」を開催しました

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8月24日(土)、第3回「FuC(福岡大学商学部)教職ネット」*を開催しました。

「FuC(福岡大学商学部)教職ネット」*とは、教育現場で活躍される先生方(本学部卒業生)と教員を目指す現役学生、本学教員との交流・連携の場を設け、教育界へ貢献や本学部と高校との高大連携などの糸口にすることなどを目的とした「教職ネットワーク」のこと。

前半は講演、後半は現職教員と在学生による自由交流に分けて行われました。参加した小林未玖(商学部第二部商学科4年次生)がレポートします。


今回は、「次代の教育を担うために」のテーマのもと、福岡県公立高等学校長協会会長と福岡県小倉商業高等学校長を兼務されている谷川陽一先生と佐賀県立唐津商業高等学校長の山下哲司先生にご講演いただきました。

谷川校長の講演の様子

山下校長の講演の様子

  • 谷川校長「次代の教育を担うためにー教育現場の今と次代の教員に求めるものー」

谷川校長からは、学習指導・生徒指導・進路指導や教職員の働き方改革の観点から、教育現場における課題等についてお話しいただきました。

講演の中で「まず、学習指導の観点からは、教科指導力は外せないでしょう。『教科を』教えるのではなく、大切なのは『教科で』教えることです。商業ならば、『商業』という学問を通じて、世の中のことや人としての道を『なぜ』という理由と共に教えるべきだと考えます。次に、生徒指導の観点では、生徒理解が重要です。教育現場では日々さまざまなトラブルが起こりうるものですが、日頃から生徒と密にコミュニケーションを取っておくとトラブルの防止にもつながります。これは保護者も同様で、きちんと連携ができていれば大きなトラブルにつながることはほとんどありません。さらに進路指導の観点からは、生徒が『高校卒業後何をしたいのか・学びたいのか』について正しく把握すべきです。また近年では、教職員の働き方改革が注目されています。この目的は、子どもたちに向き合う時間を増やすためであることを忘れてはいけません。行政と手を組み、国や県の方向性や教育施策を踏まえた指導が必要となってくるでしょう」と教育の課題全体に関する話がありました。

  • 山下校長「高等学校における商業教育の在り方」

山下校長からは、学校教育全体が抱える課題を切り口とし、その中で置かれている商業高校の現状や佐賀県で行われている商業教育、教員に求められる資質能力などについてお話しいただきました。

講演の中で「現在、学校現場では本来学校で対処すべきではない課題までもが舞い込んだり、子どもたちの多様化が進んでいたりと教員の負担が大きくなっています。社会全体を見渡せば、日本はSociety5.0への過渡期にあり、情報化への遅れ等の課題も山積しています。時代の変化を受け、佐賀県では簿記会計教育の普及に力を入れています。商業高校でしか簿記が学べない環境に疑問を抱いたことをきっかけに、中学校と高校が連携して簿記を学ぶ機会を設けています。実際に中学生で日商簿記の初級に合格したり、高校では日商簿記1級に合格したりする子どもたちがいます。その他、県として起業家教育などにも積極的に取り組んでいます。現任校では、先に述べた課題を踏まえたうえで先を見据えるため、キャリア教育を充実させているところです。私は商業科教員に求められる資質能力は、専門的教科指導力とキャリア教育力だと考えています。そして、教育的愛情を持つべきだと感じています」と学校教育、さらには商業教育で求められる力について話がありました。

講演の後は、本学OB・OGの現職教員と教員を目指す在学生が意見交換をしたり、教育現場に求められる人物像や在学中に学習すべきことについて教わったりしました。


「FuC教職ネット」は、年に2回(毎年夏頃と冬頃)開催予定です。


 

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