入選作品
全国426校の13,740人から応募がありました。
厳正なる選考(選者は、氏名や学校名等を伏せ作品のみで評価)の結果、大賞〔福岡大学長賞〕、優秀賞〔2作品〕、特別賞〔全日本川柳協会賞〕、特別賞〔西日本新聞社賞〕、特別賞〔NHK福岡放送局長賞〕、特別賞〔紀伊國屋書店賞〕、特別賞〔日本旅行賞〕、特別賞〔カーボンニュートラル賞〕、特別賞〔福大生が選ぶ賞〕、入賞(30作品)、学校賞(12校)を選出しました。
目次
※受賞者氏名は敬称略
福岡県
福岡県立筑紫高等学校
1年 山村 彩咲
作品評価
(評:福岡大学長・朔 啓二郎)
笑顔の人を見ると、なぜかこちらも笑顔になる。それは言葉や文化が全く違う人同士であっても同じだ。笑顔は人を癒し、気持ちや想いが言葉以上に相手に伝わる不思議なもの。しかし、昨今のさまざまな問題が、人々の笑顔を奪っている。早く世界各国でまた「笑顔」がたくさんある日常が戻ってほしいと強く思わせてくれる一句だ。
東京都
潤徳女子高等学校
2年 倉林 奈津海
作品評価
(評:福岡大学長・朔 啓二郎)
普段“インドア”な私。しかし“インドア”というとネガティブに聞こえ、口に出すのも憚られる。そんなときコロナ禍で多用されるようになった「自粛」というワードを使って、インドアな理由を言い訳してみた。一般的にマイナスイメージの“インドア”を「自粛」の二文字がプラスイメージに変えた面白い作品。
第一学院高等学校(養父校)
2年 武田 太一
作品評価
(評:福岡大学長・朔 啓二郎)
決して褒められることではないオンライン授業中でのゲームへの誘惑を、想像で詠んでほしいところではあるが、二刀流で成功を収めることができた大谷選手の事実に重ね、「秀でるには1つのことに」というこれまでの価値観への挑戦を呈している様に見える。今のリアルな学びのシーンを容易に想像させてくれる時代を映した面白い作品だ。
福岡県
福岡県立明善高等学校
2年 松田 沓子
作品評価
(評:全日本川柳協会 常任幹事 梅崎 流青)
八月の空は青くて深い。あの蝉の声さえも吸取紙の青はたちまち吸い込んでいく。不戦の誓いは、1945年8月。6日は広島原爆忌、9日は長崎そして15日終戦の日。多くの悲しみを吸い取った空の青でもある。人類は歴史を学ぼうとしない。ロシアのウクライナ侵攻は未だに。向日葵はウクライナとロシアの国花でもある。
神奈川県
横浜雙葉高等学校
3年 木村 友香
作品評価
(評:西日本新聞社 社会部次長 長田 周三)
初めての選挙参加。少し緊張しながら投じた1票が、どう世の中を動かしていくのか―。4月の民法改正で大人の定義が20歳から18歳へと変わったものの、実感したのは初投票の日だったのかもしれません。若者の政治離れが指摘される中、自らの意志で投じた1票の結果を確認するため、速報に耳を澄ます姿に好感を抱きました。
福岡県
福岡大学附属大濠高等学校
1年 西田 康人
作品評価
(評:NHK福岡放送局 コンテンツセンター専任部長 相沢 孝義)
手もとにあるスマホの空間からリアル(本物)が感じられる「世界」へ踏み出していこう。
伸びやかさや力強さ、瑞々しさを感じました。
ネットをつなげば今や世界のどこにでも行けるし大抵のことは見て知ることができる。それでも現場の風を感じ、対象の手触りや、誰かの熱を感じたい。若者の思いがストレートに伝わりました。
兵庫県
兵庫県立山崎高等学校
2年 西口 周作
作品評価
(評:紀伊國屋書店 取締役副社長 武藤 和男)
高校生となり進路を決めるときが来たが、自分は何をやりたいのだろうか、何になりたいのだろうか、あれこれ考えるけど簡単には答えは出ない。未来の自分を想像することが「旅」であり、真剣に悩む姿はまさに「迷い人」。大いに旅をして迷って欲しい。無限の可能性を秘めているあなたには、耀く未来が待っている。
福岡県
福岡県立中間高等学校
2年 松本 亞己
作品評価
(評:株式会社日本旅行 九州法人営業部副部長 高橋 宏聡)
日常の景色が一変してしまったこのコロナ禍。ついこの前までの当たり前が当たり前でなくなり制限される事ばかりだったこの長い日々。またその中で頑張った高校生活。
「日常を取り戻したい」という凝縮された強い想いを感じます。皆が「マスクをしていた時期もあったね」と、大声で笑いあえる日々が早く、来ることを願って。
広島県
広島県立呉宮原高等学校
2年 藤木 悠斗
作品評価
(評:カーボンニュートラル 推進拠点長 朔 啓二郎)
“節電”というとても小さく身近なことが、“地球の未来”というとてつもなく大きなことにつながっていることを表現した、大小のコントラストが実に妙味。大きなことを成し遂げるには、小さなことの積み重ねが大切であることを日々の高校生活から体得しての作品なのだろう。作品に格言的な印象を感じる。
北海道
北海道恵庭北高等学校
1年 柴田 梛佑汰
作品評価
(評:福岡大学文芸部幹事・学生広報サポーター 高野 一輝)
普段応援なんてしてくれないと思っていた人から応援されるのって感動しますよね。私も高校生の時にそんなことがありました。これから大変なことが多いと思います。そんな時にはいつも誰かが応援していることを思い出してください。そうすればきっと乗り越えられます。

作品 |
氏名 |
高校所在地 |
高校名 |
学年 |
「いつ遊ぶ?」 「終息してから。」 「それはいつ?」
| 相生 絢香 |
福岡県 |
つくば開成福岡高等学校 |
2 |
3年間 黙食つづく いつまでも
| 赤井 咲稀 |
千葉県 |
千葉県立市原緑高等学校 |
3 |
東欧を テレビで見る度 胸痛む
| 朝山 裕太 |
福岡県 |
福岡大学附属若葉高等学校 |
1 |
開けてくれ 私だ私 顔認証
| 石田 愛 |
大阪府 |
関西大学第一高等学校 |
2 |
うっかりと マスク外さず 風呂入る
| 大倉 聡生 |
秋田県 |
秋田県立能代科学技術高等学校 |
3 |
18歳 姉と一緒に 成人に
| 奥田 穂 |
福岡県 |
祐誠高等学校 |
2 |
欠かせない 喧嘩中でも いってきます
| 奥田 紅葉 |
徳島県 |
徳島県立城ノ内高等学校 |
3 |
不器用な 父からもらう 図書カード
| 蒲池 晏奈 |
福岡県 |
福岡大学附属若葉高等学校 |
1 |
放たれる 弓の向こうに 思い馳せ
| 狩野 那帆 |
長崎県 |
純心女子高等学校 |
2 |
レジ袋 買わないだけでも エコになる
| ゲベユフ ナオミ |
長崎県 |
長崎女子高等学校 |
1 |
えんぴつの 長さ変わらぬ 夏休み
| 幸田 航 |
愛媛県 |
愛媛県立八幡浜工業高等学校 |
2 |
コロナ禍で 帰り遅いな うちの母
| 佐久田 菜々子 |
沖縄県 |
沖縄県立西原高等学校 |
2 |
また明日! 急に来れない 10日間
| 佐藤 凜 |
福岡県 |
福岡県立武蔵台高等学校 |
3 |
「行かないで」 コロナのせいで 消えた夏
| 重金 依舞 |
福岡県 |
福岡県立筑紫高等学校 |
1 |
外に出ず ネットの海を 泳いでる
| 申 泰典 |
大阪府 |
関西大学第一高等学校 |
2 |
俺ボッチ クリスマスまで たまごっち
| 杉野 匠 |
埼玉県 |
埼玉県立川口東高等学校 |
3 |
コロナ禍で 近くて遠い 祖母の家
| 高橋 篤倫 |
奈良県 |
西大和学園高等学校 |
1 |
時として 言わない強さ 言う勇気
| 竹田 優海 |
福岡県 |
福岡大学附属大濠高等学校 |
2 |
先生の 滑った話を 換気する
| 堂脇 稜平 |
福岡県 |
福岡県立須恵高等学校 |
3 |
『青春は密』 テレビの前で 拍手する
| 戸ノ岡 悠 |
茨城県 |
茨城県立土浦第三高等学校 |
3 |
皆勤賞 コロナだろうと 譲らない
| 二本木 胡珀 |
福岡県 |
福岡県立須恵高等学校 |
3 |
クラス写真 初めて知った 友の顔
| 服部 真夕 |
福岡県 |
福岡県立小倉商業高等学校 |
3 |
ロックダウン 心の鍵は 閉めないで
| 花山 サラ |
大阪府 |
関西大学第一高等学校 |
3 |
VR 今年の夏は 家族旅行
| 林 亜実 |
愛知県 |
愛知県立犬山高等学校 |
3 |
君と行く 最初で最後の 夏祭り
| 松元 姫音 |
長崎県 |
純心女子高等学校 |
3 |
フォルダには 忘れたくない 青い日々
| 柳尾 羽矢人 |
福岡県 |
福岡県立小倉商業高等学校 |
3 |
「付き合った」 男子?女子?と 聞ける世界
| 山本 怜奈 |
岡山県 |
岡山県立倉敷鷲羽高等学校 |
1 |
博多の地 オイサの声で 活気出る
| 吉田 達充 |
福岡県 |
福岡大学附属若葉高等学校 |
3 |
映画館 静かに縮まる 恋の距離
| 吉本 芽生 |
福岡県 |
福岡県立小倉商業高等学校 |
1 |
顔見せる 祖父母の家に エネルギー
| 渡邉 穂乃花 |
福島県 |
福島県立福島商業高等学校 |
2 |
※敬称略
※受賞者氏名の五十音順に掲載
滋賀県 近江高等学校
大阪府 大阪府立いちりつ高等学校
大阪府 関西大学第一高等学校
熊本県 熊本県立熊本商業高等学校
長崎県 純心女子高等学校
奈良県 奈良県立磯城野高等学校
福岡県 福岡県立小倉商業高等学校
福岡県 福岡県立筑紫高等学校
福岡県 福岡県立中間高等学校
福島県 福島県立福島商業高等学校
宮城県 宮城県立名取高等学校
福岡県 祐誠高等学校
※学校名の五十音順に掲載
入選作品一覧は
こちら(PDF / 1409KB)から
ダウンロードできます。
第18回全国高校生川柳コンクール選考委員
- 朔 啓二郎 福岡大学長
- 高橋 昌彦 人文学部日本語日本文学科 教授
- 梅崎 流青 氏 (全日本川柳協会 常任幹事)
- 長田 周三 氏 (西日本新聞社 社会部次長)
- 相沢 孝義 氏 (NHK福岡放送局 コンテンツセンター専任部長)
- 武藤 和男 氏 (紀伊國屋書店 取締役副社長)
- 高橋 宏聡 氏 (株式会社日本旅行 九州法人営業部副部長)
- 高野 一輝 文芸部幹事・学生広報サポーター
- 今積 咲希 学生広報サポーター
- 大久保 空 学生広報サポーター
- 好 美樹 学生広報サポーター
- 小林 未玖 学生広報サポーター
- 志垣 有羽 学生広報サポーター
- 勢津 咲来 学生広報サポーター
- 中里 和奏 学生広報サポーター
- 肱岡 愛奈 学生広報サポーター
- 樋渡 芽依 学生広報サポーター