2020年10月に行われたプロ野球ドラフト会議で、福岡大学準硬式野球部の大曲錬投手が埼玉西武ライオンズから5位指名、大濠高校硬式野球部の山下舜平大(しゅんぺいた)投手がオリックス・バファローズから1位指名を受けました。
フクダイズムでは、二人によるスペシャル対談を実施。西区にある福岡大学野球場で、プロ野球界に羽ばたく2投手にお話を伺いました。
第2回となる今回は、プロの世界での目標などを語ってもらいました。
プロで対決したいのは鷹・柳田選手
―それぞれ指名を受けた球団に対してどのような印象をお持ちですか。
本当に打撃がすごいチームだと思います。ホークスとの試合を観に行った時に、ベンチの雰囲気も明るそうで元気があるチームだなと思いました。
今は最下位ですけど、チームには若い選手が多くて自分と歳も近いので入っていきやすいかなと思います。山本由伸投手のような若くして球界を代表する投手もいて、とてもいい環境と思います。
―将来的にどういう投手になりたいですか。
個人的にはタイトルや球速などこだわりたい部分はありますが、プロとしてはチームの勝ちが一番なので、チームが勝つための目標を見失うことなく“勝てる投手”になっていきたいです。
自分も“勝てる投手”が一番いいと思っています。日本一に貢献できるような投手になりたいです。
―先発と中継ぎでは、どちらがいいですか。
自分の中では先発が多かったので、プロでも先発したいという思いはありますが、はじめは与えられたポジションで結果を残していくことを考えています。どの場所でも投げられるよう体力、技術、精神力を鍛えて、いずれ先発になれたらいいなと思っています。
もちろん先発として試合に出たいのですが、今はまだこだわりというほど強くはないです。プロでプレーしていく中でこだわりも出てくると思うので、チームの状況に合わせてという風に考えています。
―お二人の地元・福岡には4年連続日本一のソフトバンクがあります。これからはライバルチームとなりますが、あえてソフトバンクの中で対戦したい選手を選ぶとしたら誰になりますか。
やっぱり柳田悠岐選手ですね。球界を代表する打者だと思いますし、どこに投げても打たれる感じがします。そういう打者をどうやって抑えていくのかをこれから考えていきたいです。もし対戦できたとしたら、思いっ切りいくだけですね!
1番から9番まで対戦するのと、1人と対戦するのとでは配球の考え方も変わってくると思います。あえて1人と考えると、自分も柳田選手です。対戦する場合は、捕手の方が特徴も知っているはずなので、配球は捕手に任せます。任せるんですけど、まっすぐをしっかり投げたいです。
―プロ野球の投手は「最初は打たれて成長する」という面があると思います。その点はどう考えていますか。
もちろん打たれたら悔しい気持ちになりますが、ヒットを打たれても連打を許さなければいいと考えています。打たれても打点を与えなければ負けることはないので、1イニング1イニング、一人ひとり切り替えていくことが大事だと思います。ただ、試合の流れもあるので、できるだけ早いカウントで打ち取りたいというのはありますね。
高校のうちはアバウトにいく部分が多かったですが、プロでは「この辺に投げる」ではなくて「ここに投げる」ということが大事だと思っています。今まではまっすぐを真ん中に投げても打たれなかったりしましたが、そこは高校生とプロの違いが絶対にあると思うので、自分の投球術をかなり変えていかないといけないのかなと思います。
自分は「打たせて取る投球」というのがあまり分からなくて...。打たせようとすると本当にきれいに打たれるんです(笑)。だから、ある程度は三振を狙う投球をしてきましたが、山下君はどういう気持ちで投げていますか?
三振を狙いにいく時もありますが、基本的に自分も打たせて取る投手ではないので、「打たせて取る」感覚はあまり分からないです。フライで打ち取ることが多いのは自分の特徴だと思いますけど。
―では、それぞれのチームの先輩方の中で、話をしてみたいと思う投手は誰ですか。
自分の同学年になるんですが、甲子園で優勝した今井達也投手です。1軍のマウンドもたくさん経験しているので、まずは話を聞いてみたいですね。
自分はやっぱり山本由伸投手や山岡泰輔投手です。いろんな話をしてみたいです。
対談は第3回に続きます。お楽しみに!