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2024328
教育
研究

【カーボンニュートラル】工学部の学生2人が優秀講演賞を受賞しました

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加藤壮真さんと鎌田晃誓さん(共に2024年3月卒業)が3月7日(木)に琉球大学で開催された「日本機械学会九州支部九州学生会第55回学生員卒業研究発表講演会」で論文発表を行い、優秀講演賞を受賞しました。

加藤さんと鎌田さんに話を聞きました。



 

  • 加藤 壮真 さん(工学部山辺純一郎教授研究室)

【論文タイトル】
「付加製造した析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼SUS630の水素拡散特性」について

【研究について】
昨今のカーボンニュートラル(CN)におけるエネルギー分野の取り組みにおいて、水素エネルギーが注目されています。近年、3次元的に複雑な形状を製作可能な付加製造(AM)技術が急速に発達してきており、水素機器への適用が期待されています。

本研究では、AM技術により作製した析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼(JIS-SUS630)の水素拡散係数に及ぼす製造条件の影響について調査すると共に、そのメカニズムについて検討を行いました。

【受賞した感想】
日本機械学会九州支部学生優秀講演賞を頂き、大変光栄に感じています。同時に名誉ある賞に恥じぬよう身の引き締まる思いです。これまでご指導いただきました山辺先生やその他の多くの先生方、共同研究者の先生方、研究室のメンバーに深く感謝申し上げます。
今回の学会に参加するにあたり、発表練習や質問対策を研究室のメンバーや山辺先生と行いました。最初は、発表するだけで息が上がってしまうほど苦手で、なかなか上手く話すことができませんでした。
山辺先生から厳しい指摘を頂き、落ち込んでしまうこともありましたが、研究室のメンバーにアドバイスや励ましの言葉を掛けてもらいながら諦めることなく続けたことが、本受賞に繋がったと思っています。



 

  • 鎌田 晃誓 さん(工学部遠藤正浩教授研究室)

【論文タイトル】
「循環式連続水素チャージ下におけるSCM435の疲労限度に及ぼす水素の影響」について

【研究について】
現在、CNに向けた取り組みの1つとして、水素エネルギーが大きな注目を浴びています。高圧水素ガスを利用する場合、水素によって金属材料の強度特性が低下する「水素脆化」が懸念されます。そのため、水素エネルギーの本格普及を行うためには、機器に使用される金属材料の水素環境下における強度特性を正しく評価する必要があります。高圧の水素ガスを用いた試験設備を導入・運用するには莫大なコストが必要な上に、疲労限や長寿命域の疲労強度を取得するには非常に長い時間を要します。そのため、高圧水素ガス環境下の疲労限に関するデータは極めて少ないです。水素機器の本格普及を行うためには、より効率的に高圧水素ガス環境下の疲労データを蓄積していくことが必要です。

そこで私たちのグループでは、高圧水素ガス環境下の疲労特性を模擬、評価できる簡易的手法として、循環式連続水素チャージ試験法を提案しました。本研究では、この新しい水素脆化評価法によって連続水素チャージ下で低合金鋼SCM435の疲労試験を行い、水素影響下の疲労限の評価を試みました。

【受賞した感想】
まさか自分がこのような素晴らしい賞を受賞できるとは思っていませんでした。ギリギリまで発表の練習を行ったり、苦しくても諦めずに良かったと感じました。練習に付き合ってくださった研究室の先生方や先輩のおかげで、この賞を頂けたと思っています。本当に感謝しています。