近年、日本各地で大雨による災害が後を絶ちません。こうした豪雨の原因の一つとして、「線状降水帯」という言葉をよく耳にするようになりました。
福岡大学では、理学部地球圏科学科の白石浩一助教(専門:地球物理学)と西憲敬教授(専門:地球物理学)が、内閣府が主導する線状降水帯の研究に携わっています。この線状降水帯については、昨年から気象庁気象研究所と共同で、鹿児島県薩摩川内市の下甑島(しもこしきしま)で「水蒸気ライダー」という装置を活用し、集中観測を行っています。
実証研究2年目となる今年7月、鹿児島県で線状降水帯が発生しました。防災科学技術研究所や気象研究所、福岡大学などの実証研究グループは、発生の半日前に発生の可能性を検知し、発生2時間前には高い精度で警戒すべき地域を特定できていたことが分かりました。
この内容は、8月1日(日)付の西日本新聞(朝刊)で掲載されました。