全国の高校生・大学生の自由な発想で太宰府市の地域課題の解決やまちの活性化につながる取り組み案を募集した「学生まちづくり課題解決プロジェクト」において、福岡大学商学部と商学研究科の学生が太宰府市長らに発表し、1位に輝きました。本プロジェクトは、まちの活性化を目的に太宰府市が初めて開催した取り組みで、入賞者には補助金が交付され、実際に企画が運用されます。
入賞した北里虎大さん(商学部3年次生)と阿部太一さん(商学研究科博士課程前期2年次生)に話を聞きました。
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発表内容を教えてください
「俳句・短歌の自然言語処理分析による市民参加型アイデア創出の提案」をテーマに、太宰府市について詠まれた短歌や俳句を自然言語処理分析して、まちづくりの課題解決やアイデアを提案しました。 -
なぜ俳句と短歌に着目したのですか?
太宰府市には俳句・短歌のポストが各所に設置され、投稿された作品は太宰府市のウェブサイト上で公開されています。今回はその作品を活用してワードクラウドという方法で分析しました。俳句・短歌中によく出てくる単語を出現頻度で文字の大小で視覚的に強調することで、重要なキーワードが一目で分かります。データ分析はSNSの投稿でもできますが、長文を書けるSNSとは違い、俳句や短歌の凝縮された言葉から詠み手の本心と心情を感じることができます。また、SNSを使用しないさまざまな年齢層の意見と、観光客と地域住民の視点を得られます。 -
審査員の反応はどうでしたか?
俳句と短歌という歴史ある太宰府市にふさわしい題材を、AIやプログラミングといった現代の手法を使い、歴史と新しさが融合しているところを高く評価していただきました。 -
受賞した感想
阿部さん:今回初めてワーククラウドの分析に挑戦するなど大変なこともありましたが、1位という評価をしていただいてとてもうれしいです。この企画を実行できることが楽しみです。
北里さん:多くのプロジェクトの中から1位に入賞できたことはとても光栄です。今後も良いものをつくっていきたいと思います。 -
今後の展開を教えてください
来年、市民参加型プロジェクトとして新たなアイデアを生み出すことを目的に短期間で行うイベントを実施したいです。その前にワークショップを行い、生成AIを用いた情報の整理やプログラミングの技術の使い方などを説明しています。アイデアをつくって終わりにせず、実現することで、今回の取り組みの成果が全国のロールモデルとなることを期待しています。
(左)北里さん:俳句・短歌、AI技術、まちづくりのワードを使用
(右)阿部さん:ワーククラウドの分析で短歌作品を可視化した例
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【関連リンク】
・ウェブサイト広報だざいふ
・商学部ウェブサイト
・商学研究科ウェブサイト