東日本復興夏期セミナーは、2011年3月に発生した東日本大震災の被災地を訪問し、ボランティア活動や現地の人々との交流を通じて、防災や災害支援について学習するセミナーです。
参加する学生たちは、被災地や被災地産業の現状、復興の進捗や課題、そして地域の魅力について学び、考えていきます。さらに、被災地の「住居」「農業・漁業」「観光」などの分野にも考えを巡らせ、幅広い視点で復興について考えていきます。また、集団生活を通じて社会性を身に付けることも目的の一つとしています。
こうした取り組みは2011年から始まり、新型コロナウイルスの影響で中止となった昨年を除いて、今年で10年目を迎えました。本セミナーで学生たちは、事前研修とグループワークを重ね、被災地に赴きます。現地では、被災された方々に直接話を聞いたり、被災した現場を自分の目で見たりして、「風化させない」という思いを胸に刻んできました。
今回はコロナ禍での実施ということもあり、参加者全員が事前にPCR検査を受け、感染対策を徹底したうえで、3グループに分かれて別日程で活動を行います。
1回目となるAグループは、10月9日(土)・10日(日)の2日間の日程で宮城県・岩手県の被災地を訪れました(学生16人、教職員4人)。出発式では、震災当時小学4年生だった田中康大さん(人文学部東アジア地域言語学科3年次生)が、「コロナ禍で活動が中止にならないか不安だったが、無事に実施されてよかった。セミナーでは、現地の雰囲気を直に感じ取り、被災者に寄り添いながら活動していきたい」と意気込みを述べました。
福岡空港での出発式の様子
学生代表として挨拶する田中さん
参加した学生たちは、宮城県石巻市の大川小学校跡地や南三陸町の防災庁舎、被害の大きかった女川町や岩手県陸前高田市で震災遺構を見学し、語り部の方から当時の様子を聞くなどして、復興への思いを深めた様子でした。
今後活動するBグループ・Cグループについても本ウェブサイトでお知らせしていきます。ぜひご覧ください。

大川小学校跡地

旧女川交番

陸前高田市の奇跡の一本松

Aグループの参加者