13 スポーツ健康科学研究科スポーツ健康科学専攻は、運動、スポーツ、レクリエーション、レジャー、体育、健康、福祉等を対象として学問の深化を図り、健康長寿社会の実現に貢献し、高度なスポーツ知を拓くことを教育理念としています。 博士課程前期では、競技スポーツ・学校体育・地域スポーツ・医療等の指導現場において高度な知識と技術を基盤とした科学的指導を実践・応用できる専門家の養成を行います。 博士課程後期では、健康増進を目的とした処方、あるいは疾病や傷害の治療・予防・再発防止を目的とした処方、また、アスリートから幼児や高齢者に至るまでを対象として体力・スポーツパフォーマンス向上を目的とした処方などに関した研究を行います。 そして、これらの専門領域において、自立して研究活動を行うことができる研究者を養成します。スポーツ科学を極める!〜学部から大学院へ〜「スポーツを科学的に捉え、専門性を高める」ことが、将来の目標を達成する。「スポーツ」の持つ多様性を生かして、自身も成長する。研究の世界と現場をつなぐ日々の学びが創る未来Voice■堤 宏太朗 さんスポーツ健康科学研究科博士課程前期 2026年修了橋本 紗希 さんスポーツ健康科学研究科博士課程前期 2025年修了 私が大学院に進学した理由は、私の専門種目であるマラソンにおいて、スポーツ障害によって選手生命を絶たれてしまうアスリートや、マラソンを楽しめなくなった市民ランナー等の方に対して、研究の力で何か手助けになりたいと思ったからです。 檜垣ゼミの授業で加速度計を装着し自らの日常生活をデータとして可視化したことがきっかけで、繰り返しのような毎日の生活も数値化すると傾向が表れることに魅了されました。日常の生活を科学的に捉えたいと思い、大学院進学を志望しました。 私は、ランニングにおける接地パターンの違いが足部に与える影響や、シューズを履いた状態と裸足の状態で足部にどのような違いが生じるのかを解明することを目的として研究を行っています。実験やデータの解析に加え、国際学会での発表など、これまで経験したことのない活動が多く、日々新たな刺激をもらいながら取り組んでいます。また、研究で得た知識や経験を、中学校の部活動指導員やクラブチームへ還元する活動も行っています。科学的な視点からスポーツ障害を予防し、研究の世界と現場をつなぐことを目指しながら、日々の活動に励んでいます。[在学中の取り組み] 在学中は運動生理学研究室に所属し、ヒトの行動パターンの普遍性から高齢者に着目して、生活行動パターンと認知機能の関連について検討しました。専修分野だけでなく、他分野の講義を受ける機会も多く、自身の研究テーマと関連する領域の知識の幅を広めることができました。研究室の勉強会や学会発表では、学んだことを周りの人に分かりやすく伝える力を身に付けることができたと感じています。また、高齢者を対象とした体力測定や運動教室を通して、実践的な指導法や対象者に寄り添う姿勢の重要性を学びました。在学中は学内外の多くの方との出会いを通して、多角的な視点から健康づくりを支える知見を深めることができたと思います。[在学中の取り組み] 研究をしたいという明確な意思や目的がある方にとって、これ以上ない設備と環境が整っていると思います。覚えるべきことややるべきことが多く、決して楽ではありませんが、それ以上に探求心を刺激される貴重な機会です。興味のある方は、ぜひ検討してみてください。[後輩へのメッセージ] スポーツ健康科学研究科は、学びたいことを存分に追究できる環境があります。明らかにしたい研究テーマに寄り添って指導してくださる先生や先輩、切磋琢磨できる仲間たちと共に大きく成長できるとても魅力的な場所です。[後輩へのメッセージ]※取材の内容は2025年取材時のものです。
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