35クロマルハナバチの学習実験ティラノサウルス(右)とトリケラトプス(左)女王バチを取り囲む働きバチ南極の無人航空機観測自然や人間の土地利用と生物の多様性ライダーによるエアロゾル、雲の観測大型斜交層理(上)とフズリナ化石(下)大気環境科学 大気中にわずかに含まれているさまざまな成分について遠隔的な観測(リモートセンシング観測)を行っています。福岡の都市大気環境、黄砂・汚染大気の飛来などの半球規模の現象、熱帯・北極を含めた地球規模の物質循環などが研究対象です。福岡を含めて世界の様々な場所で観測を行っています。地層学・古生物学 地層の記録を、層序学や古生物学の手法を用いて時系列的に解析し、それを基にさまざまな地質イベントの要因を明らかにする研究を行っています。世界各地の石灰岩から産する有孔虫類、深海や湖成層にみられる縞々の地層とそこから読み取るリズムや地層の形成過程が主な研究対象です。進化脳科学 昆虫は進化の過程で、海産の甲殻類の中から陸上に適応し、気圏環境を認識するための触角を特殊化させました。また最も進化した昆虫は、仲間どうしで協力し合う社会を持つようになりました。このような触角の特殊化や社会性の発達に伴う行動と脳の特徴を明らかにするため、行動学的、神経生物学的、分子生物学的研究をしています。大気微粒子動態学 黄砂、PM2.5、オゾンホール、温暖化、酸性雨などは、すべて大気中の微粒子が関与しています。大気浮遊微粒子が大気環境変動に及ぼす影響を理解するため、気球や無人航空機などを用いて浮遊する微粒子を地球規模で観測・採取、その成分の電子顕微鏡分析などを行っています。恐竜・進化学 国内外の化石をあつかい、分類、進化、形が持つ機能などを研究しています。化石をクリーニングし、外観や内部構造を調査して、近縁な分類群と比較しつつ、特徴を記載します。すでに採取された、博物館にある化石を研究させていただくこともあります。生きている動物からも学び、化石に応用しています。行動生物学 ミツバチの巣では女王だけが子を産み、その他の多くの個体は働きバチとして労働に専念しています。少数の個体のみが繁殖する社会システムは、個体群の喪失と関連した問題が生じやすい状況をつくっています。当研究室では、交尾・繫殖におけるハチの行動の機能、成り立ちを調べ、ハチの仲間が社会の獲得に伴う問題に対してどのように適応してきたのかを研究しています。陸域生態学 私たちの研究室では、環境変化が生物多様性と生態系機能にどのように影響するかについて研究しています。森林、草原、農地、都市公園など様々な生態系で、気候、植生、人為影響といった環境要因が、主に土壌生物群集の多様性や分解機能に与える影響を調査や実験を通して明らかにします。生物多様性の保全や気候変動問題に貢献できる実践的な力を身につけます。
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