福岡大学 学部ガイド2026 理学部
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生物・生命領域地球・環境領域34地球圏科学科木星大気の縞模様構造ハワイ島キラウエア火山の溶岩流細胞内のミトコンドリアの様子ショウジョウバエの培養神経細胞偏西風の蛇行の水槽実験火口湯だまりの様子植物胚におけるオーキシン排出輸送体(緑)細胞動態学 私たちの細胞内には、ミトコンドリアとよばれる細胞小器官が存在し、生存に必要なエネルギーを産生しています。このミトコンドリアは、私たちの健康と密接に関係しており、その働きが低下すると、様々な病気にかかりやすくなることが知られています。当研究室では、未だに解明されていないミトコンドリアの新たな機能を明らかにすることを目指しています。地球惑星気象学 地球や惑星の大気中には、対流・波動・渦といった様々な流体現象が発生します。これらの現象について、そのメカニズムを調べるために、数値シミュレーションやデータ解析を行っています。また惑星大気の変動をモニターするため、木星などの惑星の可視近赤外観測を行い、惑星の雲層構造や大気運動の解析を行っています。火山・地殻進化学 マグマは地球深部から表層の物質循環の担い手です。マグマが冷え固まってできた火成岩を対象として、フィールドワークや化学分析を行い、火山活動史、マグマの成因、物質循環に伴う大陸地殻やマントルの化学的進化プロセスを明らかにしようとしています。細胞生物学 細胞が動くしくみや神経系の機能を調べています。研究の材料は神経細胞と神経組織で、神経細胞から神経突起が伸長する過程の観察や生物個体の神経組織の観察を通して、動きに関わる細胞内の構造やその構成タンパク質そして伸長した神経突起が形成する神経回路の機能を解析しています。アフリカツメガエル胚の3次元構造の形成に関する研究も行っています。植物分子発生学 植物は我々の生命を支えなくてはならない存在です。我々の研究室では、環境変化に対応してたくましく生き抜く植物の成長メカニズムを分子レベルで解き明かすことを目的に研究を行っています。特に、環境応答や植物の形づくりに重要な働きをする植物ホルモン・オーキシンに着目し、その作用機構を分子遺伝学、細胞生物学および合成生物学手法を駆使した実験から明らかにしています。地球流体力学 地球や他の惑星の大気、海洋、マントルなどの流れは、いずれも自転と重力の影響を受けています。水槽や風洞でこれらの影響を取り入れたモデル実験を行うと、自然界とは規模が全く違いますが物理的には同じ流れを生じます。私たちはモデル実験による流れの構造や性質を調べることで、自然界の流れを解明しようとしています。地殻流体科学 地球内部および表層の水や炭素質物質は、地殻活動や地球環境に深く関わっています。温泉・地下水や火山流体などの地殻流体の観測や、岩石・地層・堆積物に保存された炭素質物質の分析を通して、地殻内での流動機構や地殻表層における水・炭素循環システムの構築に取り組んでいます。卒業研究

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