
国際スポーツバイオメカニクス学会フェローを受賞
福岡大学スポーツ科学部の布目寛幸教授が、国際スポーツバイオメカニクス学会の次期会長に就任することが決まりました。日本人では初となります。
布目教授に、会長就任の抱負や先生の研究等について話を聞きました。
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「スポーツバイオメカニクス」について教えください
優れたスポーツパフォーマンスは、さまざまな力学法則をうまく利用したものです。スポーツバイオメカニクスはこの観点から、スポーツパフォーマンスの向上、スポーツ障害の予防、スポーツの指導に対して、より理論的で一般的な「見通し」を与える学問領域です。 -
国際スポーツバイオメカニクス学会の概要について簡単に教えてください
同分野で最大の国際学術組織で、毎年国際学会を世界各地で開催するとともに、『"Sports Biomechanics"』という学術誌を発行しています。 -
先生が当該学会で取り組まれてきたことについて教えてください
理事およびフェローとして学会組織の運営、加えて学術誌の「Associate Editor」を長年務めてきました。 -
会長就任にあたって、抱負を聞かせてください
本学会は、極めてフレンドリーな雰囲気を持つ親しみやすい学会です。この親しみやすさを維持しながら、今以上に学術レベルを上げることに貢献したいと考えています。 -
学園通信(No66)では、スポーツメーカーと提携して身体の動きをサポートする靴のインソール(中敷き)の研究に取り組まれていました。現在はどのような研究をされているか教えてください
ヨネックス(株)と共同でテニスラケットとバドミントンシューズの共同開発を行っています。最適なラケットやシューズの重さなどをバイオメカニクスの観点から探っています。 -
日本フットボール学会会長も務められていました。最近、日本人選手の海外(欧州)での活躍が目立ちます。バイオメカニクスの観点からみて、日本人選手の活躍と今後について教えてください
技術に加えて戦術理解度が高い日本人選手は、欧州で人気なのではないでしょうか。今後望まれるのは、それに加えて個人的な能力に秀でた選手だと思います。それには、世界標準以上の体格やスピードが必要でしょう。