福岡大学理学部では、教員の授業内容や指導方法の向上のためFD講演会を毎年数回開催しています。
5月14日(水)には、リベレツ工科大学(チェコ)の博士研究員であり、本学の元外国人短期研究員でもあるオルハ・マズール先生を講師に迎え、FD講演会「Phase transitions: in science and life」を全学部の教員を対象に開催しました。
本講演では、物質の状態変化を指す「相転移」現象の科学概念を人生や社会、国際情勢における大きな変化に当てはめ、教育・就職・結婚といった日常的な変化から、戦争や災害のような突発的な変化まで、私たちの人生おける「相転移」を新しい視点でお話しいただきました。特にウクライナ東部ドネツク州における自身の体験を交えながら、2014年のクリミア併合やドネツク人民共和国建国といった文化的適応も一種の「相転移」として捉える独自の視点を紹介しました。
科学的概念を社会現象や政治状況と重ね合わせる視点は、分野を超えた学びに繋がる内容であり、本学の国際交流・学際的研究の推進に資する他、教職員一人一人が世界情勢に目を向けるきっかけとなりました。

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