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202536
教育
研究

【カーボンニュートラル】工学研究科の大学院生2人がBest Paper Awardを受賞しました

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福岡大学大学院工学研究科機械工学専攻の吉本蓮さん(2年次生)と新垣美奈さん(1年次生)(共に工学部山辺純一郎教授研究室所属が、韓国で開催されたICMR-2024論文発表を行い、Best Paper Awardを受賞しました。

受賞した吉本さんと新垣さんにそれぞれ研究内容など話を聞きました。

 

吉本 蓮さん

【論文タイトル】
「Effect of Internal Hydrogen on Fatigue-Life Property of Cu-Al-Ni-Fe-Mn Cast Alloy」
(Cu-Al-Ni-Fe-Mn合金鋳物の疲労特性に及ぼす内部水素の影響)

【研究について】
アルミニウム青銅(Cu-Al-Ni-Fe-Mn)合金鋳物の力学特性と耐水素脆化特性についての研究
【発表内容】
水素エネルギーは、地球温暖化に関連する問題を解決するためのエネルギー源の一つとして注目を集めていますが、水素部材の安全性および信頼性を確保するためには、水素脆化の問題を解決する必要があります。水素脆化とは、水素が金属の強度や延性を低下させる現象のことで、この水素脆化に関する問題を考慮するために、水素環境で使用可能な材料が限られているのが現状です。しかし、これらの材料は一般的に強度が低く、コストが高いため、新たな材料の使用を可能にしていく必要があります。このような背景のもと、過去の研究結果などを踏まえ研究を実施し、今回「Cu-Al-Ni-Fe-Mn合金鋳物の疲労特性に及ぼす内部水素の影響」というタイトルで発表を行いました。
 
【受賞した感想】
本学会は昨年12月に実施されたのですが、受賞の報告を受けたのはおよそ2カ月後のことでした。この知らせには大変驚きましたが、大学院修了を間近に控えた私にとって、今回の受賞は学生生活の最後を良い形で締めくくることができたと思うと、今でも嬉しさが込み上げます。今まで取り組んできた研究を評価していただけたことに対し、心より感謝の意を表します。今回受賞できたのは、ご指導いただいた山辺教授をはじめとする共同研究者の方々や、研究生活を支えていただいた研究室の方々のおかげです。ありがとうございました。


新垣 美奈さん

【論文タイトル】
「Hydrogen diffusivity and its mechanism of additively manufactured 17-4 PH steels with different densities」
付加製造により密度を変化させた17-4PH鋼の水素拡散特性とそのメカニズム

【研究について】
金属材料中に侵入した水素の拡散特性やそのメカニズムついて

【発表内容】
水素は、脱炭素社会の実現に向けたエネルギー源の一つとして注目されていますが、水素機器を普及させるためには、金属材料に与える水素の影響を多角的に検討しつつ、より低コストで安全基準を満たす材料を製造する必要があります。そこで、「付加製造」に注目しました。この技術は材料を一層一層積み重ねて形状を作るもので、複雑な形状でも材料の無駄なく製造することが可能です。一方で、付加製造は製造条件によって造形物の構造が異なります。例えば密度が変化するなどの特徴も持ちます。以上を踏まえて、「付加製造により密度を変化させた17-4PH鋼の水素拡散特性とそのメカニズム」についての発表を行いました。

【受賞した感想】
当初は、受賞の知らせにあまり現実味が湧きませんでした。研究にあたって、指導教員である山辺教授には日頃から丁寧なご指導を賜り、また同じ研究室の仲間たちからも、多くの手助けやアドバイスをいただいています。ご協力いただいた関係者の方々や、友人、家族、数えきれないすべての人々が活動を支えてくれました。そのサポートのおかげで今回の受賞があり、とても喜ばしく感じています。ありがとうございました。

 

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