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20221021
研究

工学部機械工学科の堂園千香子さんが「産業応用工学会全国大会2022」で優秀論文発表賞を受賞しました

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福岡大学工学部機械工学科4年次生の堂園千香子さんが、9月に行われた「産業応用工学会全国大会2022」で優秀論文発表賞を受賞しました。機械工学科に在籍する女子学生が表彰を受けたのは初めてのことです。

堂園さんは、3年次生の段階から研究室を自主的に訪問し、昨年からすでに研究活動を続けていました。通常、学部4年次の9月は卒業研究の真っ只中で、4年次生がこの時期に学会で発表することは珍しく、3年次からのひたむきな研究が今回の受賞につながりました。

受賞の喜びなどを、堂園さんに聞きました。


学会で発表する堂園さん


  • 福岡大学および工学部機械工学科に進学した理由
    高校時代にオープンキャンパスに参加し、先生や先輩方から大学での学びやキャンパスライフについて話を聞き、「ここで学びたい!」という思いが強くなりました。
    学科を決める際、人の力では不可能なことを可能とする機械の魅力や、自分のプログラミングで機械が動く面白さを体感し、機械工学科に進むことを決めました。
    機械に関する勉強をしていくうちに段々と人工知能に興味を持ち、3年次の時に自主的に流体工学研究室を訪問し、研究を始めました。
  • 現在専門的に学んでいること
    人工知能を活用し、世界的な課題である地球温暖化対策に貢献したいと思っています。今は、「太陽光発電の出力の予測技術」について研究を進めています。良い結果が得られずに悩むことも多々ありますが、3年次から続けてきた研究活動の成果が徐々に見えてきていると感じています。
  • 学んでいる分野の面白さや魅力
    機械工学科の魅力は、機械やシステムを作るために必要な幅広い知識を身に付けられる点です。また、地球温暖化対策のための技術は、企業の方にも比較的興味を持っていただける研究で、とてもやりがいを感じます。人工知能の研究では、自分でプログラミングを行うので、思ったとおりに動作が確認できたときなどは自身の成長ややりがいを感じます。
  • 今回受賞した研究について
    まず、産業応用工学会とは、製品化を視野に入れた応用研究やプロトタイプの製作、製品開発までの領域で、その研究や開発を推進する学会です。
    今回受賞した研究は「太陽光発電の出力の予測技術」に関するもので、企業と共同で研究しながら進めました。気象衛星を使うことなく、地上にある既存の太陽光発電からの出力に関するビッグデータを活用し、さらに独自に開発した最適化アルゴリズムによる機械学習を活用し、九州北部の広域における太陽光発電の総出力予測で検証したものです。この技術を活用することで、予測が難しいとされてきたゲリラ豪雨などを事前に捉えることができるようになると考えています。
  • 自身が考える受賞できたポイント
    この研究では、予測において他にないオリジナルな視点を持ち、独自アルゴリズムを組み合わせたことが高く評価されたと考えます。この技術は、「予測を行う際の計算時間を短縮できる」「対象領域の日射量を時間変化・空間分布の2通りで比較している」という点に特徴があると思います。
  • 今後の目標
    今後は、太陽光出力予測をより正確に行うことができる技術を開発すること、そのための高精度な人工知能を開発することが目標です。今回発表した技術では、太陽光出力を予測するという目標は達成できましたが、計算結果には誤差があることが課題です。私が開発した技術で、世界の地球温暖化対策が加速すれば良いなと願っています。
  • 進路や将来の夢について
    大学院に進学し、太陽光発電の出力の予測技術の開発についての研究をさらに深く行いたいです。その技術に適用するための新しい人工知能の開発にも力を入れたいと思います。
    大学院を修了した後は、それまで学んできたことを生かし、地球温暖化対策に貢献できる仕事に就きたいです。