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2021107
研究
産学官連携

小型ハイブリッドロケット打ち上げ実験に成功② ~学生プロジェクトメンバーへのインタビュー~

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9月4日(土)に福岡県築上郡にて福岡大学工学部機械工学科の流体工学研究室と福岡大学学生ロケットプロジェクトが全長約1.3mの小型ハイブリッドロケット打ち上げ実験を実施しました。


<実験内容>
当日は9時から発射台の組み立て等の準備を開始し、12時30分より打ち上げシーケンス(打ち上げ準備)を開始、1620分に点火されました。ロケットは点火後約5秒で頂点に到達、11秒後に着水しました。着水後、内蔵していた膨張式フロートが展開し、回収船によって全機回収されました。ロケットは事前に実施した飛翔シミュレーションとほぼ同様の飛翔経路を辿ったと考えています。
また、
ロケット内に搭載した気圧センサのデータ取得に成功しており、今後、より詳細な解析を行う予定です。
以上のことから、本実験の目的であった福岡県内小型
ロケット発射場開拓と産学連携で製作した小型ロケット用発射台の実証、ロケットを題材とした工学教育を達成できたものと考えています。

※実験の詳しい内容については、こちら(工学部機械工学科個別サイト)

手順書を確認しながら打上設備を準備するエンジン担当メンバー

点火され発射台を飛び出すロケット



●○今村幹太さん(機械工学科4年次生)・月足凪希(なぎ)さん(機械工学科3年次生)に話を聞きました。○●

 

● ロケットに関する研究の魅力・打ち上げ実験の魅力を教えてください。

今回の打ち上げ実験では大きさ1.3m機体を高度250mまで飛ばし、機体内にセンサーを搭載しフライトデータを取得、機体の頭部分を分離させパラシュートを開かせ機体を無事回収することが目標でした。この目標を達成させるために、普段関わることの少ない他学年の学生と一つのものを作り上げることは楽しさもあり、良い経験になりました。たくさん苦労しながら自分たちで1から作ったものが空へ打ち上げられる達成感はぜひ他の学生の皆さんにも経験してほしいです。

 

● 今回の実験にあたって苦労した点を教えてください。

普段とは違う環境での実験だったことです。もちろん本番同様にロケットを発射一歩手前までのリハーサルは行い、打ち上げのシーケンスを作成し、挑んだのですがトラブルが発生してしまいました。このトラブルを乗り越えることができたのは、リハーサルなどを通して経験を積み、トラブルへの対応力が上がったためと感じました。また、コロナ禍でメンバーを集めることにも苦労しました。卒業や進学するメンバーがいるため、今現在も絶賛メンバー募集中です。興味がある学生は、ものづくりセンター横の空気力学実験室に見学だけでもいいので是非お越しください。
 

● 今後の展望を教えてください。

次のロケットの制作を始め、来年の3月に行われる伊豆大島共同実験で打ち上げを目指します。そこで、今回達成できなかったセンサーによるパラシュートの開傘と今回の実験で到達した高度200mを超える高度500mを目指します。長期的な目標としては、自ら開発したエンジンを使用し、宇宙まで到達するロケットの開発を目指していきます。

 

  • 工学部機械工学科についてはこちら(福岡大学公式ウェブサイト)