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2021521
研究
医療

医学部の研究グループが細胞の大きさを一定に保つメカニズムを世界で初めて解明

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福岡大学医学部の沼田朋大講師をはじめとする研究グループは、膨張した細胞の大きさを一定に保つメカニズムを世界で初めて解明し、研究成果を英国科学雑誌『Communications Biology』電子版に発表しました。

あらゆる臓器の最小単位である細胞は、大きさが常に一定に保たれています。細胞が自らの大きさを調節する機能が、ウイルス感染や抗がん剤の投与、遺伝子変異などによって失われると、細胞は死んでしまい、それが病気の原因となります。細胞の大きさを調節するメカニズムを解明することは、細胞の生死の制御を行うことにつながり、がん細胞の除去や新たな治療の開発に結び付くと考えられています。

今回、沼田講師らの研究グループは、細胞を一定に保つための機能のうち、膨らみを抑える働きに着目。細胞が膨張した際、膨らみを感知するセンサータンパク(TRPM7)が、元の細胞の大きさに戻すタンパク質(VSOR)を生み出すことと、VSORと協調して膨らんだ細胞を小さくすることの2つの面で手助けしていることを発見しました。

この発見は、乳がんなどの病態解明のほか、肥満などの解消につながることが期待されます。