FUKUDAism(フクダイズム)

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2021510
研究

「市民による知的生産」の推進支援を行うセンターを設立、研究機関としては全国初

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市民による知的生産を推進

福岡大学は2021年4月1日(木)、「市民による知的生産」の推進支援を行う「シチズンサイエンス研究センター」を設立しました。シチズンサイエンスを専門にした研究機関の設立は全国初となります。責任者である福岡大学商学部の森田泰暢准教授(専門:経営学)に、同センター設立の目的や今後の活動について話を聞きました。

●設立した背景を教えてください
シチズンサイエンスとは職業科学者ではない一般の市民によって行われる科学的活動のことを指します。実は、シチズンサイエンスはさまざまな場面で行われています。例えば、地域住民による環境負荷の測定の活動や、農業従事者自らが行う栽培技法の開発、市民の方とともに宇宙線のデータを集めて行う物理学の研究などがあります。福岡市でも、町をより良くするために一般市民が研究員となる「市民まちづくり研究員」という活動があります。また、国際的にも取り組み事例は増えており、最近では日本学術会議の若手アカデミーからも、シチズンサイエンスの活動推進と支援体制についての提言がありました。
このように、シチズンサイエンスを必要としているケースは多い一方で、シチズンサイエンス自体を研究している機関が存在しない現状に鑑み、センターを設立しました。

●「シチズンサイエンス研究センター」の目的を教えてください
地域や企業との連携のもと、市民と研究者との協働による知的生産に関する研究を行い、その成果をもって、市民の研究参加を支援する方法の創出と支援基盤の構築を行うことで、シチズンサイエンスの推進に貢献することを目的としています。
研究する上で必要な研究リテラシーの育成やコミュニティ形成等を研究・支援しながら、研究が日常化することで形成される新しい地域文化の創造に繋げることができればと考えています。

●今後の活動について教えてください
まずは福岡市が行う「市民まちづくり研究員」の活動を研究しながら、福岡市内外の地域課題解決のためにシチズンサイエンスという分野から研究と実践を行っていきます。まだまだ始まったばかりなので、ご協力いただける仲間集めを行い、シチズンサイエンスの推進のために活動していきたいと考えています。

<関連リンク>
「シチズンサイエンス研究センター」のウェブサイト