福岡大学工学部社会デザイン工学科の景観まちづくり研究室(柴田久教授)が携わってきたプロジェクト、大分県津久見市の「津久見川プロジェクト」が2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。
「津久見川プロジェクト」は柴田久教授を中心に、景観まちづくり研究室が携わってきたプロジェクトで、2017年の台風で氾濫し浸水被害に見舞われた地域を被災前よりも豊かな河川空間の創出を目指した復興事業です。本事業では、大分県と津久見市と福岡大学が連携して取り組み、「治水機能の向上と石積み護岸」「照明付き特殊堤の新設」「洗練された二橋の架替」等を実現し、高次の防災改修と豊かな河川空間を創出しました。
柴田教授らは、周辺住民へのヒアリングやワークショップで「川沿いを散策できるように」「夜も明るく・楽しめる道を」といった声を反映させ、災害に強く、景観や親水性を考慮した空間を実現し、グッドデザイン賞に輝きました。
景観まちづくり研究室の安宅 菜々子さん(工学研究科建設工学専攻 修士2年次生)は、「私はこの改修が住民の意識や行動にどのような変化をもたらしたのかを調査しました。その結果、『住み続けたくなった』『散歩ルートを川沿いに変更した』『自分の庭のように感じて手入れをするようになった』等の前向きな変化が見られました。今後、居心地の良い河川空間を創り続けるため、企業の河川事業部で社会に貢献します」と話します。
受賞作品:河川空間 [津久見川河川激甚災害対策特別緊急事業]

水遊びや魚取りで楽しむ子供たち

下岩屋橋と特殊堤の夜間照明

新港橋と川沿いの歩道

魚釣りを楽しむ地域住民
【関連リンク】
・福岡大学景観まちづくり研究室ウェブサイト
・グッドデザイン賞ウェブサイト
・津久見川河川激甚災害対策特別緊急事業の紹介動画