福岡大学商学部飛田努准教授のゼミでは、一昨年から福岡女子商業高校(那珂川市)と連携して、学生が高校生に起業家教育を行う取り組みを進めています。
その一環で9月24日(金)、同校で学生が「アントレプレナーシップ(起業家精神)×コレクティブ・ジーニアス(集合天才)※」をテーマに授業を行いました。
例年、各学年に1クラス設置されている特進クラスでのみの対象授業でしたが、今年度からは、1・2年生の特進クラスと3年生全クラスの合計5クラスで行うことになりました。
この授業では反転授業を取り入れており、高校生は授業前に事前課題に取り組むことで、より授業の理解度を深めています。
今回、福岡女子商業高等学校の柴山翔太校長、3学年主任徳永道昭先生、3年生髙田陽香さん、飛田ゼミの上野友揮さん(商学部商学科3年次生)の4人に話を聞きました。
第1回は、福岡女子商業高等学校の柴山翔太校長です。
※アントレプレナーシップ・・・不確実な未来に対して自分の身の回りにある限りある資源を活用しリスクをとった上で一歩を踏み出す勇気。
※コレクティブ・ジーニアス・・・共通の意識・目的を持つ個人一人一人の才能や個性が絡み合い、一人の天才以上の力を発することを目指す集団。
ー福岡大学とのコラボ授業の面白さ・魅力はどのようなところだと思いますか。

大学生が、学んだばかりの知識を熱心に生徒に教えてくれるところです。各クラスによって課題は異なりますが、どの授業も大学で学んだ経験や知識を生かした授業になっています。
大学生も試行錯誤しながら授業を行ってくれるので、完成されていない中でもチャレンジする姿や、その緊張感が伝わってくるのも魅力の一つだと思います。
ー本授業は高校生にとってどのような意義があると思いますか。
起業についての専門知識を学べるということはもちろん、キャリア教育にもなります。
また、大学生が授業をすることによって、大学に対する憧れを持ちやすく、大学に興味を持つきっかけにもなっています。昨年、本校の大学進学率がUPしたことは、コラボ授業で学んだことも大きな要因になっていると考えます。
ー飛田ゼミの学生の印象はいかがですか。
一番に、ハングリー精神が凄いと感じました。コラボ授業以外に、高校生のグループディスカッションなどにも積極的に参加してくれます。飛田先生へ向ける真剣な眼差しや、フィードバックの熱量には、本校の教員も背筋が伸びます。ゼミ全体で共通の目的に向かう意識ができていると感じました。
ー今後、コラボ授業を通して高校生にどのような成長を期待しますか。
商業のその先にある学びを追求して、誰かの役に立つ人間になってほしいと思います。日常でも常にアンテナを張っていてほしいです。
この授業はそのきっかけになっています。授業内容だけでなく、大学生の姿からも吸収できるものが多くあると感じています。
●〇コラボ授業の様子〇●