FUKUDAism(フクダイズム)

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20201012
地域連携

【実施報告】「ひらめき☆ときめきサイエンス」光合成の実験を行いました

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9月13日(日)および9月27日(日)の2日間、令和2年度科学研究費助成事業「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」として、「光合成の仕組み」に関する講義および実験を行いました。今年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、オンラインでの開催となり、延べ21人の小中学生が参加しました。

当日の様子をご紹介します。


<当日の内容>

まず、小中学校で学習する光合成の内容に触れ、大学で行われている光合成の研究について解説しました。「光合成」の仕組み等は全て解明されているわけではなく、大学でも研究が進んでいます。そして、担当である武藤梨沙助教から研究テーマ「光合成反応中心の進化を構造から探る」について実験設備やその様子、データを見ながらの解説が行われました。

その後、「光合成は何色の光を使っているの?」「光合成に使用している色素は何?」のテーマのもと、自宅に事前送付していた実験キットを用いて実験を行いました。

今回の実験は、各日4人程度、大学生がオンライン上で参加者をサポートしました。

※当日の実験の詳しい内容はこちら

オンラインでの講義を行う、武藤助教

実験キットは参加者へ送付し、同じものを使用しながら実施

●〇武藤先生へのインタビュー〇●

-「光合成の仕組み」をテーマにした理由をお教えください。

私たちが日々生活できているのは、植物が光合成を行ってくれているからです。光合成の研究は、人工光合成の研究に発展しており、将来、化石燃料に代わるエネルギーになると期待されています。身近な現象について考える機会を持ち、科学に興味を持ってもらいたいと、このテーマを選びました。また、今回の実験は全て“目で見て”理解できる内容にしました。参加者からは、「わぁ、きれい!」と驚きや感激の声が画面越しに多数聞こえ、良かったと思っています。

-コロナ禍ということでオンラインでの実験になりました。いかがでしたか?

オンラインのため、参加者が地域を問わず広い範囲から集まってくださいました(福岡県内の方でも「福大は遠い」というところにお住まいの方もいらっしゃいました)。安全確保のために、保護者の皆さまにも一緒に参加いただいたり、各家庭に実験キットをお送りする関係で、実際の実験で使用する試薬から自宅でも日常で使うような薬品(除光液、エタノール)に変更するなどの対応を行いました。保護者の皆さまにはご負担もあったかと思いますが、参加してくれた生徒の皆さんには、実際に実験をしてもらうことで、科学の楽しさを知ってもらいたいと思い、当初予定していた内容を極力変えないよう、安全に実施できるよう工夫しました。

初めてのことばかりでスムーズにいかない点もありましたが、私たち大学教員や大学生にとっても良い経験をさせていただきました。また、オンラインでの学習の可能性が広がったことを実感できたと考えています。

ー今後についてお教えください。

イベント後のアンケート結果では、保護者の方から「イベント参加後に積極的に科学の本を読んでいます」「余った実験道具で、実験の続きを自主的に行いました」「勉強に積極的になりました」というコメントを頂きました。理科離れが進んでいるといわれていますが、このようなイベントをきっかけに、将来の日本・世界を支える科学者が出てくるといいなと思います。また、「今後もオンラインでの企画を希望する」という声が多数あったため、コロナ禍で大変な時期ではありますが、このような状況だからこそ、新しい形で科学教育を進めていきたいと思っています。