福岡大学医学部心臓・血管内科学教室では、佐賀県みやき町が行っている集団健診の項目に「唾液がんリスク検査(肺・膵・大腸・乳・口腔がん)」の項目を追加し、約1,000人(想定)のデータを収集・解析することで、唾液がんリスク検査の診断と集団健診の有用性・意義について研究を行うことになりました。
日本の主な死因別の死亡率は1980年頃から悪性新生物、いわゆる「がん」が最も高く、その傾向は現在も続いています。2019年のがん死亡数の予測(国立がん研究センター)では、男性で肺、大腸、胃、結腸、膵が、女性で大腸、肺、膵、結腸、胃、乳が多くなっています。
唾液は「身体の鏡」と言われ、血液や尿と同じように健康状態の指標となる多くの情報を含みます。唾液中の成分の大部分は血液由来のため、がん細胞から染み出す代謝物質は血管を通り、唾液中に染み出します。最新の測定装置を用い、これらの代謝物質の濃度を解析することで、がんのリスクを調べます。
7月13日(月)、福岡大学において報道各社に対し記者発表を行いました。
<記者発表出席者>
・みやき町長 末安 伸之 様
・今村病院理事長 今村 一郎 様
・みやき町地域医療推進政策顧問 野瀬 大補 様
・福岡大学長 朔 啓二郎
・福岡大学医学部心臓・血管内科学主任教授 三浦 伸一郎
今後、みやき町と本学との間で包括協定を結び、本件以外についても協力して町民サービスの向上と研究に取り組んでいく予定です。
【記者発表については、各報道機関のウェブサイトにも掲載されています】
・KBC:「だ液でがんリスク検査、みやき町で町民に無償実施へ」
・TVQ:「福岡大学と佐賀・みやき町 唾液がんリスク検査 検診に追加へ」
・データ・マックス:「【みやき町】だ液によるがん発症リスクの研究を開始」