近年、社会とのつながりが薄れてきていることで、ボランティアを含めた社会貢献活動への意識が年々高まっています。現在、本学のボランティア活動は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため、残念ながら自粛中です。このような機会に改めて、地域とのつながりも深い「福岡大学のボランティア活動」について、栫井昌邦学生部長にお話しを聞きました。
福岡大学には多くのボランティア活動を行う団体があり、地震や豪雨等の被災地域での復興支援をはじめ、地域と連携した防犯パトロール、老人ホームや養護施設の活動サポート等、さまざまな活動を行っています。依頼件数は、年間約70件。継続して行っている活動もあり、その実績から新たな活動の依頼・相談を受ける等、ボランティア先からの信頼を年々積み上げています。
ボランティア活動では、依頼された活動を受動的に行うだけでなく、活動先の方々と積極的にかかわりながら、主体的に活動することが重要です。「~してあげる」という意識ではなく、どのような貢献が必要なのか、そのためには何が効果的なのか等を考えることで、直面する問題に対し、自ら思考し、行動する力を身に付けることができます。
参加している学生たちをみると、強い責任感と高い意識でボランティアに取り組んでいると感じ、「コミュニケーション力」も高まっている印象があります。また、昨今の大学主催の災害ボランティア(福岡県朝倉市・佐賀県武雄市)の受け入れ先からは「遠方から多くの若者が来てくれて助かった」と目に涙を浮かべて感謝していただいたこともあります。
学生たちには、「他者の気持ちを理解することや同じ志を持つ仲間とともに考え行動する」といった貴重な経験を得ることができるボランティアに積極的に参加してもらいたいと思っています。きっと、このような経験は人間の幅を広げてくれると思います。
最後に、本学にはこのような活動を通し地域に貢献したいとの意欲を持つ学生が数多く在籍しています。今後も地域と共に歩んでいきたいと考えています。

武雄市で浸水した家屋の床を張り替えるために古い床を剥ぐ作業の様子