12月22日（月）、福岡大学病院は、「ダビンチSP」による単孔（ワンポート）ロボット手術の導入・運用を新たに始めたことを記者発表しました。

発表は、副病院長の長谷川傑教授（消化器外科）と最先端ロボット手術センター長の佐藤寿彦教授（呼吸器・乳腺・小児外科）が行いました。

本病院では、2015年の手術支援ロボット「ダビンチ」導入以来、消化器外科や泌尿器外科、呼吸器外科、婦人科等の幅広い領域におけるがん治療でロボット支援下手術を行っています。2020年には「最先端ロボット手術センター」を開設し、病院全体で効率的なロボット支援下手術の運用を行うとともに、人材育成にも力を入れています。現在、本病院では結腸・直腸がん、肺がん等のロボット支援下手術件数が九州最多で、年間およそ700件という症例数から国内トップクラスの設備と実績を誇ります。

長谷川教授

佐藤教授

本病院で運用する単孔（ワンポート）ロボット手術は、これまで4カ所必要だった腹部の切開を、1カ所に減らすことができる低侵襲手術のさらなる進化を示すものです。体内で自在に動く多関節アームが、わずかな空間から繊細な操作を可能にし、傷の小ささはもちろん、術後の回復や生活の質（QOL）向上にも寄与すると期待されています。

また、新たに導入した「ダビンチSP」は、全国で19施設20台が稼働しており、九州本土では本病院が初めての導入となります。

長谷川教授は、「患者さん一人一人への負担を最小限に、かつ安全で高精度な手術を提供することは本病院の大きな使命の一つと考えています。今後も患者さんに応じて最適な医療を提供していきます」と話しました。

記者から質問を受ける長谷川教授

自在に動く多関節アームを備えたダビンチSP 

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